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救急出動5秒に1回、562万人搬送のうち6割が高齢者【総務省消防庁】

登録日: 2017-12-20

最終更新日: 2017-12-20

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総務省消防庁は19日、「2017年版救急・救助の現況」を公表した。2016年中の救急車の出動件数は620万9964件(対前年比2.6%増)、搬送人員数は562万1218人(同2.6%増)で、いずれも過去最高を更新した。救急車が5.1秒に1回出動し、国民の23人に1人が搬送された計算になる。

搬送人員を年齢区分別にみると、高齢者が321万6821人(57.2%)を占め、うち、65~74歳は91万4566人、75~84歳は127万535人、85歳以上は103万1720人で、特に85歳以上は対前年比6.5%増と大きな伸びを示していた。成人は191万8454人(34.1%)、乳幼児は27万515人(4.8%)だった。

傷病程度別にみると、軽症(外来診療)が276万9201人(49.3%)、中等症(入院診療)が230万2549人(41.0%)、重症(長期入院)が47万157人(8.4%)、死亡が7万5979人(1.4%)となっており、軽症の構成比は約半数のまま横ばい、中等症は増加、重症は減少の傾向がみられる。

急病の搬送人員数は360万7942人。疾病分類別では、循環器系(脳疾患、心疾患等)が全体の16.3%を占め、特に高齢者では20.6%に上った。

搬送先については、私的病院が300万9426人と最も多く、次いで公立医療機関が134万445人、公的医療機関74万5187人だった。また、出動した救急隊が管外医療機関に搬送した割合(管外搬送率)は、全体の16.7%に上り、消防本部管内の人口規模が小さくなるほど高くなる傾向がみられた。

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