2024年度病院機能報告の速報値によると、24年の総病床数は117.8万床で、15年の125.1万床から7.3万床減少し、25年の病床必要量の119.1万床を1.3万床下回っていたことが明らかになった。速報値は7月24日開催の「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」に報告された。
24年の機能別病床数は、高度急性期が15.8万床(15年比1.1万床減)、急性期が51.5万床(8.1万床減)、回復期が20.7万床(7.7万床増)、慢性期が29.9万床(5.6万床減)。地域医療構想に基づく病床再編に伴い、高度急性期・急性期病床の集約化や慢性期病床の介護施設等への転換が進む中、回復期病床数は増加している。
一方、25年の機能別の病床必要量は、高度急性期が13.0万床、急性期が40.1万床、回復期が37.5万床、慢性期が28.4万床。病床機能報告における病床数は各医療機関が病棟単位で報告した結果の集計、病床必要量は入院需要率や人口動向を踏まえた推計値であり計算方法が異なる点に留意が必要だが、両者を比べると24年の病床数は必要量よりも高度急性期・急性期病床は14.4万床過剰、回復期病床は16.8万床不足している。
新たな地域医療構想に基づく取り組みの開始に合わせ、現行の「回復期機能」は、その内容に「高齢者等の急性期患者への医療提供機能」を追加し、名称を「包括期機能」に変更する見直しが行われる。