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【他科への手紙】外科→消化器内視鏡科

No.4884 (2017年12月02日発行) P.53

畑 啓昭 (国立病院機構京都医療センター外科)

登録日: 2017-11-29

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  • 先生方には日頃より手術適応の患者をご紹介頂きまして有難うございます。胃癌については近年、内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)により胃を温存できる患者が増えていることは、大変に喜ばしいことと思っております。一方で、ESDの適応外として当科にご紹介を頂く患者に高齢の方が増えてきているようにも感じています。

    現在、胃癌治療ガイドラインでは、ESD適応外の方は年齢に関係なく胃切除が適応とされており、貴科でも患者に「内視鏡治療では治らないので外科で手術をするのがよいでしょう」という説明をして頂いているかと思います。このような患者の中には、深達度がわずかに深い、組織型が未分化型、脈管侵襲のみが認められるなど、適応病変をわずかに超えるだけの方がおられると思います。ご存知のことと思いますが、このようなわずかにESD適応外の方々は、ESDだけでも90%程度の治癒が見込め、胃切除の追加で期待できる治癒の上乗せ効果は5~10%かと思われます。

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