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糖尿病・肥満症治療におけるプロバイオティクス【乳酸菌によりインスリン抵抗性が改善すると報告されている】

登録日: 2017.09.29 最終更新日: 2026.02.21

入江潤一郎 (慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科専任講師) 伊藤 裕 (慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科教授)

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近年,2型糖尿病や肥満症患者の腸内細菌叢が健常者と異なること,その細菌叢の機能偏倚が糖尿病・肥満症の病態に影響していることが明らかとなり,腸内細菌を応用した糖尿病・肥満症治療が注目されている。

プロバイオティクスは「宿主の健康維持に有益である生きた微生物およびそれを含む食品」と定義され,Lactobacillus属やBifidobacterium属に属する乳酸菌が長く臨床で使用されている。これまでプロバイオティクスは主に腸管の疾患に対して使用されていたが,糖尿病や肥満症に対する検討が盛んに行われている。乳酸菌L. reuteriが2型糖尿病患者のインスリン抵抗性を改善するとの報告が最近なされた1)。筆者らは,乳酸菌L. acidophilusが腎不全で低下した腸管バリアを回復し,腎機能障害を抑制することを報告しているが,同菌を糖尿病患者に投与したところ,インスリン抵抗性が改善したとの報告がある2)3)。機序として,腸管バリア機能が回復し宿主の炎症が軽減し,インスリン抵抗性が改善したと推測されている。

プロバイオティクスによる腸内環境の整備が,糖尿病・肥満症治療の新たな選択肢として,今後期待される。

【文献】

1) Mobini R, et al:Diabetes Obes Metab. 2017;19 (4):579-89.

2) Yoshifuji A, et al:Nephrol Dial Transplant. 2016; 31(3):401-12.

3) Andreasen AS, et al:Br J Nutr. 2010;104(12): 1831-8.

【解説】

入江潤一郎*1,伊藤 裕*2  *1慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科専任講師 *2同教授


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