株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

「抗微生物薬適正使用の手引き」急性気道感染症と急性下痢症の最新診療法[特集:薬剤耐性問題から変わる感染症診療─抗菌薬処方のこれから]

No.4870 (2017年08月26日発行) P.10

登録日: 2017-08-25

最終更新日: 2017-08-25

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • next
  • 厚生労働省が6月に公表した「抗微生物薬適正使用の手引き 第一版」は、同省の「抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会」の議論を踏まえて作成された。

    想定する患者群は、不必要に抗菌薬が処方されていることが多いと考えられる「基礎疾患のない成人および学童期以上の小児の急性気道感染症と急性下痢症」。主に外来診療を行う医療従事者を対象としており、抗菌薬の必要な状況と必要でない状況を判別できるように支援することを目的としている。

    以下に手引きの要点を紹介する(図1、2)。



    急性気道感染症

    (1)感冒

    ウイルスによって引き起こされる病態であり、日米の学会の指針などを踏まえ、抗菌薬投与を行わないことを推奨した。

    (2)急性鼻副鼻腔炎

    細菌性鼻副鼻腔炎が疑わしい場合でも、抗菌薬投与の有無にかかわらず、1週間後に約半数、2週間後には約7割の患者が治癒することなどを紹介。日米の学会の指針などを踏まえ、成人の軽症例に対しては抗菌薬投与を行わず、中等症または重症例のみに「アモキシシリン水和物内服5〜7日間」の検討を推奨した(表1)。

    小児では、遷延性または重症の場合を除き、抗菌薬投与を行わず、遷延性または重症の場合には「アモキシシリン水和物内服7〜10日間」の検討を推奨した(表2)。



    なお、日本ではアモキシシリン水和物の鼻副鼻腔炎に対する効能・効果は薬事承認されていないが、手引きでは「社会保険診療報酬支払基金の診療情報提供事例において、『急性副鼻腔炎』に対して処方した場合、当該使用事例を審査上認めることが示されている」と記載。保険上、アモキシシリン水和物の投与が認められることを周知している。

    残り766文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top