株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

特集:腎硬化症への対策

No.4854 (2017年05月06日発行) P.27

監修: 田村功一 (横浜市立大学医学部循環器・腎臓内科学教授)

登録日: 2017-05-05

最終更新日: 2017-04-28

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

監修:田村功一(横浜市立大学医学部循環器・腎臓内科学教授)

腎硬化症は,高血圧の持続の結果生じた糸球体硬化,腎組織の繊維化に基づく病態である。日常の慢性腎臓病(CKD)診療の場でよく接する推算GFR 60mL/分/1.73m2未満の尿所見陰性の高齢者など,長年にわたる高血圧の既往と尿所見に乏しい場合に除外的に診断されることも多い。 腎硬化症は,近年の動脈硬化性疾患の増加,高齢化に伴い,虚血性腎症と並び,末期腎不全の原因として今後さらなる増加が予想される重要な腎疾患である。最近では,腎硬化症の特徴的組織学的所見,推奨される降圧療法について知見が集積しつつあり,腎硬化症の根本的原因である高血圧を適切に治療することは,腎機能保護と心血管合併症抑制のために重要である。また,高齢者に多い腎硬化症が原因の末期腎不全患者への透析導入に関しては,個々の判断が求められている現状にある。 本特集では,腎硬化症の診断,治療,そして透析導入に関する最近の知見について,専門の先生方に解説いただいた。


1 腎硬化症の現状と発症機序・早期診断
金沢大学附属病院血液浄化療法部准教授 古市賢吾 
金沢大学大学院腎臓内科学教授 和田隆志


2 腎硬化症の薬物治療 ─糖尿病合併例,有蛋白尿例を含む
埼玉医科大学医学部腎臓内科教授 岡田浩一


3 腎硬化症への透析導入の判断と維持
神戸大学大学院医学研究科腎臓内科/腎・血液浄化センター 河野圭志 
神戸大学大学院医学研究科腎臓内科/腎・血液浄化センター教授 西 愼一

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top