2021年に米国睡眠学会(American Academy of Sleep Medicine:AASM)は外科治療のコンサルテーションに関する臨床ガイドラインを公表しました。それによると,「植込み型舌下神経刺激療法は①PAP不耐または受容しない患者に対する代替としての睡眠外科治療(強い推奨)」に位置づけられ,今後,わが国でもCPAPの代替治療として普及していくと考えられます。
わが国においては2021年6月に保険収載されており,以下が適応基準となります。
ア. AHIが20以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群であること。
イ. CPAP療法が不適または不忍容であること。
ウ. 扁桃肥大等の重度の解剖学的異常がないこと。
エ. 18歳以上であること。
オ. BMIが30未満であること。
カ. 薬物睡眠下内視鏡検査で軟口蓋の同心性虚脱を認めないこと。
キ. 中枢性無呼吸の割合が25%以下であること。
【回答者】
千葉伸太郎 太田総合病院記念研究所附属診療所 太田睡眠科学センター所長