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【識者の眼】「医療DXの現在地点と未来」土屋淳郎

No.5192 (2023年10月28日発行) P.62

土屋淳郎 (医療法人社団創成会土屋医院院長、全国医療介護連携ネットワーク研究会会長)

登録日: 2023-10-11

最終更新日: 2023-10-11

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8月30日に「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チームの第4回会合が開催され、その中で「全国医療情報プラットフォーム」の全体像のイメージが提示された1)

医療DXの推進に関する工程表において、マイナンバーカードと健康保険証の一体化の加速、電子カルテ情報の標準化、診療報酬改定DXなどの項目とともに、「全国医療情報プラットフォームの構築」が記載されている。医療DX推進の基盤になってくると思われる「全国医療情報プラットフォームの構築」がイメージとしてわかりやすく伝えられる意義は大きいと考える。

実際にはそのイメージを閲覧して頂きたいが、簡単に説明すると、国民を中心に、「医療」「介護」「行政・自治体」の異なる領域の情報基盤間で連携をとる仕組みを構築し、それぞれに医療機関・薬局、救急隊、医療保険者、介護事業所、介護保険者、自治体・保健所などが情報共有を行い、中心となる国民もマイナポータルや民間のヘルスケアサービス等を用いてその情報共有に加わるイメージだ。そして、全国医療情報プラットフォームの構築のメリットとして、「救急・医療・介護現場の切れ目のない情報共有」「医療機関・自治体サービスの効率化・負担軽減」「健康管理、疾病予防、適切な受診等のサポート」「公衆衛生、医学・産業の振興に資する二次利用」などが提示されている。

医療DXの推進に興味を持っている筆者としては、やっとここまできたという喜びや未来の医療に思いを馳せる気持ちの高まりがある。一方で臨床現場に立つ町医者としては、またやることが増えるのか、オンライン資格確認のときのように半ば強引に話が進められるとついていくのも大変、医療DXよりも薬剤不足の改善や物価高騰対策などを優先的に行ってほしい、などの不安や要望があるのも事実である。

このような状況をふまえ、全国医療介護連携ネットワーク研究会では「医療DXの現在地点と未来〜制度設計と臨床現場双方の視点から〜」をテーマとした全国大会を10月28日に開催する2)。デジタル庁、厚労省、日本医師会等から複数の演者の先生を招聘した講演や、医療DXをテーマとしたパネルディスカッションも実施予定であるが、ここでしか聞けない話もあるので、ご参加いただければ幸いである。

【文献】

1)厚生労働省公式サイト:全国医療情報プラットフォームの全体像(イメージ).
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001140173.pdf

2)全国医療介護連携ネットワーク研究会公式サイト:第17回全国大会「医療DXの現在地点と未来〜制度設計と臨床現場双方の視点から〜」開催のお知らせ.
https://ikairen.net/%e7%ac%ac17%e5%9b%9e%e5%85%a8%e5%9b%bd%e5%a4%a7%e4%bc%9a%e3%80%8c%e5%8c%bb%e7%99%82dx%e3%81%ae%e7%8f%be%e5%9c%a8%e5%9c%b0%e7%82%b9%e3%81%a8%e6%9c%aa%e6%9d%a5%e3%80%9c%e5%88%b6%e5%ba%a6%e8%a8%ad/

土屋淳郎(医療法人社団創成会土屋医院院長、全国医療介護連携ネットワーク研究会会長)[全国医療情報プラットフォームの構築]

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