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下腹部痛で来院した妊娠中の30代女性[〈killer diseaseを見逃さない〉救急医療の画像診断(16)]

No.5177 (2023年07月15日発行) P.9

監修: 船曵知弘 (藤田医科大学病院 高度救命救急センター長)

執筆: 吉川裕紀 (日本大学医学部附属板橋病院放射線医学系)

登録日: 2023-07-13

最終更新日: 2023-07-12

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30代 女性
主訴
下腹部痛
現病歴
自然妊娠し,妊娠反応陽性となった患者。妊娠7週相当のある日,下腹部痛と下痢が生じて救急外来を受診
生活歴
飲酒歴なし,喫煙歴なし
現症
意識清明,脈拍数75回/分(整),血圧102/52mmHg,体温36.8℃,酸素飽和度100%
下腹部痛はそれほど強くなく,圧痛はみられない

血液検査
WBC 5000/μL,RBC 3.55×106/μL,Hb 10.9g/dL,PLT 18.7×104/μL,TP 7.7g/dL,Alb 4.6g/dL,UN 11.4mg/dL,CRE 0.60mg/dL,Na 138mmol/L,K 3.8mmol/L,Cl 104mmol/L,AST 14U/L,ALT 8U/L,LD 129U/L,CRP 0.46mg/dL,HCG 25491mIU/mL
検査所見
産婦人科医による内診で子宮の可動痛なし,暗赤色出血少量あるも持続出血はなし。経腟超音波で子宮は正中位で8cm長,子宮内に胎囊は描出されず。右卵巣に腫大がみられ,左卵管にも一部腫大を疑う所見あり。ダグラス窩に径2cm程度の液貯留あり。精査のために胸腹部単純CT(図1)が撮影された

注目すべき所見,追加検査は?

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