10年前から間質性肺炎として近医で経過観察。3カ月前から動悸と息切れがひどくなり,さらに倦怠感も加わった。ちょっとでも動くと息切れがし,咳も増えた。乾性咳嗽で喘鳴はない。昨晩,体温が37.3℃あったので近医を受診し,抗菌薬を処方されたが一時的な改善しか得られず,救急受診した。初診時,両側肺底部より吸気時クラックル(図1a)。心音は清。SpO2 94% (室内気),脈拍数70回/分。初診時の胸部X線は図2a,胸部CTは図3。血液検査所見は,白血球10.5×103/μL,好中球87%,LDH256 U/L,CRP1.23 mg/dL,KL-6 1400U/mL。ステロイドパルス,エンドキサンパルスなどの治療を行ったが病状は悪化。胸部X線では,両側下肺野の外側にすりガラス陰影の増強を認めた(図2b)。初診から2週間後の肺音は図1bとなった。