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臍部からの腹水排液後に呼吸苦を呈した54歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(291)]

No.5167 (2023年05月06日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

廣瀬裕太 (千葉市立青葉病院内科)

勝山惠太 (千葉市立青葉病院内科)

井上綾菜 (千葉市立青葉病院内科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2023-05-04

最終更新日: 2023-05-02

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非代償性アルコール性肝硬変の腹水コントロールのために,しばしば穿刺排液を行っていた。某日,自宅トイレに座ったところ,誘因なく臍部から大量の腹水が流出しはじめ,しだいに息苦しくなってきたため,1時間後に当院救急外来にストレッチャー搬送された。受診時,臍部からの腹水流出は止まり,呼吸苦も消失していたが,帰宅しようと上半身を起こした際に呼吸苦が再度出現した。飲酒は40歳から焼酎1L/日。

体温37.7℃,脈拍119回/分,血圧113/77 mmHg。呼吸数22回/分,臥位SpO2は96%,坐位SpO2は86%。胸部聴診で異常所見なし。臍部は翻転し,びらんを伴い,周囲の発赤を認める(図1)。胸部X線写真を示す(図2)。


研修医の診断:肺炎

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