株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

イメグリミンの適応と位置づけ

No.5154 (2023年02月04日発行) P.61

西村理明 (東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科教授)

石垣 泰 (岩手医科大学医学部内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科分野教授)

登録日: 2023-02-02

最終更新日: 2023-01-31

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • イメグリミンの長期処方が可能となりましたが,具体的にどのような人に使用すべきでしょうか。メトホルミンとの差異,本薬剤の位置づけ,期待される効果について教えて下さい。岩手医科大学・石垣 泰先生にご解説をお願いします。

    【質問者】西村理明 東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科教授


    【回答】

    【膵作用と膵外作用を併せ持つことから幅広い人に処方が広がると期待される】

    イメグリミンは,世界で初めて日本で認可されたため,臨床効果についての報告は少数です。現在までわかっている作用機序から,糖尿病改善に重要な作用はグルコース応答性のインスリン分泌であり,低血糖を起こしにくい薬剤と考えられています。一方,構造がメトホルミンに類似しており,肝臓の糖新生抑制と骨格筋の糖取り込み亢進作用を有することが基礎的な検討から明らかになっています。すなわち,膵における食後のインスリン分泌増強作用と肝臓や骨格筋における膵外作用の両面を併せ持つ薬剤と言えます。また,ミトコンドリア機能を改善させる可能性も報告されています。

    残り748文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    関連物件情報

    もっと見る

    page top