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吸入指導のポイント

No.5012 (2020年05月16日発行) P.47

堀口高彦 (藤田医科大学呼吸器内科学Ⅱ講座教授)

近藤りえ子 (藤田医科大学呼吸器内科学Ⅱ講座)

登録日: 2020-05-17

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 【背筋を伸ばして息を吐く,など全11点】

すべてのデバイスに共通した吸入指導のポイントを下記に記載する1)

①背筋を伸ばして,息を吐く。dry powder inhaler(DPI)は吸入口に息がかからないように吐く

②pressurized metered dose inhaler(pMDI)は,外気を取り入れるので吸入口を歯で軽く咥え隙間をつくる

③DPIは,空気漏れがないように吸入口をしっかり咥え,口角が開かないようにする

④pMDIは,ゆっくり深く吸入する。DPIは,勢いよく深く吸入する

⑤吸入時には舌と舌根を下げ,ノドの奥を広げるようにして吸入する

⑥口からデバイスを外し,約5秒間息止めをする(苦しい場合は症状に合わせる)

⑦鼻からゆっくり吐く

⑧うがい(口の中3回,ノドの奥3回ずつ)はすべて「する」で統一したほうが混乱しない

⑨口腔内局所副作用の予防には,使用前に飲水を勧める。使用後は,うがいのあとにも飲水・飲食を勧める

⑩うがいが不可能な場合は,飲水して口腔内・咽頭部を洗い流す

⑪pMDIで同調が困難な場合は,スペーサーを購入してもらう。その際には,スペーサーの掃除方法についても説明する

【文献】

1) 堀口高彦, 他:Mod Physician. 2018;38(10):1036- 8.

【解説】

堀口高彦,近藤りえ子  藤田医科大学呼吸器内科学Ⅱ講座 *教授

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