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【識者の眼】「日本人は素晴らしい!」武久洋三

No.5013 (2020年05月23日発行) P.65

武久洋三 (医療法人平成博愛会博愛記念病院理事長)

登録日: 2020-05-01

最終更新日: 2020-05-01

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今回の新型コロナウイルス感染症に対する日本人のスタンスや動きを見ると、やはり日本人は素晴らしいと思います。老若男女あるものの、私たち同胞の日本人に対する冷めた見方を見直さなければなりません。なぜなら、政府の対応が遅かろうが、間違っていようが、政府を信用していようが、してなかろうが、日本人は従順であり、正しいものを見分けて、その方向に自然にマジョリティが動いています

中国をはじめとする世界の状況を見れば、3月上旬には、日本がやがてどのような経過に陥るかを大多数の国民は理解していたにも関わらず、政府が緊急事態宣言を出すことを躊躇し、政権としてはそうでしょうが、臨時の財政負担を「できれば少なくしたい」という思惑が明らかであったにもかかわらず、そんな政府に対して、国民は非常に寛大でした。しかもようやく4月7日に東京都をはじめ7つの都府県に緊急事態宣言が出され、16日には対象地域が全国に拡大しました。強制力のない緊急事態宣言でありながら、通達が出た翌日から、6割から8割の国民が指示通りに自制しています。国民の教育レベルが平均的に高いからなのか、従順な国民性のためなのか、政府の対応が少々遅れようが、黙ってそれに従っています。諸外国は日本の10〜100倍の件数のPCR検査を行っているにもかかわらず、政府が意図的に検査を抑制しているという、一部のマスコミ報道にも組せず、文句も言わない何とも愛すべき国民性です。

やがてコロナ旋風は終息に向かうでしょう。予期せぬ莫大な支出をできれば大きくしたくないという政府の下心が見えていますが、日本国民が未曾有の生活困窮に陥るかもしれないのです。その結果、日本の国力が大幅にそがれるかもしれない、この対策を至急決断すべきです。今回の臨時の支出は今後10年以上、長期間にわたって収支改善するのにかかるくらいの経済対策を打ち出してもらいたいものです。

私は日本人の国民性を改めて認識し、非常事態宣言の期間がさらに延びようとも、日本人ならこの新型コロナウイルス感染症の災いを乗り越えられると確信しています。そしていち早く国力を回復し、国民の生活が安定することを期待しています。

武久洋三(医療法人平成博愛会博愛記念病院理事長)[新型コロナウイルス感染症]

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