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慢性閉塞性肺疾患(COPD)スクリーニング─科学的根拠に基づいたアプローチ[プライマリ・ケアの理論と実践(51)]

No.4999 (2020年02月15日発行) P.10

向原 圭 (久留米大学医療センター総合診療科准教授)

登録日: 2020-02-13

最終更新日: 2020-02-12

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SUMMARY
慢性閉塞性肺疾患(COPD)スクリーニングの利益と害に関する科学的根拠は不十分である。スクリーニングに関する機会費用について考える必要がある。

KEYWORD
機会費用
その概念・意味については様々な学術的議論がある。筆者なりに説明すると「限られた資源をある行動に費やした際に失う、他の行動に費やした場合に生じていた経済的価値」のこと。

向原 圭(久留米大学医療センター総合診療科准教授)

PROFILE
1993年長崎大学卒業後,国立東京第二病院初期研修医,95年Beth Israel Medical Center, NY内科研修医,98年NYUプライマリ・ケア内科フェロー,2000年名古屋大学総合診療部医員,01年同大大学院入学,05年川崎幸病院内科,09年国立病院機構長崎医療センター総合診療科を経て,16年4月より現職。

POLICY・座右の銘
専門職主義(プロフェッショナリズム)

1 ケース

CASE 1:56歳男性

高血圧症のため外来に通院中である。テレビで慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の特集をみて心配になり,自治体が行っているCOPD検診を受けたほうがよいか訊ねてきた。20歳からこれまで1日20本の喫煙歴があるが,労作時息切れなどの症状はなし。この患者にCOPDのスクリーニングを行ったほうが良いのだろうか?

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