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【PR】医師のための不動産投資講座 ❸「収益物件を活用した相続税対策」〈提供:武蔵コーポレーション〉

No.4992 (2019年12月28日発行)

西岡篤志 (税理士)

大谷義武 (武蔵コーポレーション代表取締役)

登録日: 2020-01-23

最終更新日: 2020-01-23

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相続税対策としての不動産投資

講師:西岡篤志(税理士)

不動産と相続税の関係

相続税は、被相続人(亡くなった人)から相続人などが取得した財産価額の合計額が基礎控除額を超える場合に、相続により財産を取得した個人に対してかかります。相続税の対象となる財産は、被相続人が亡くなった時点で所有していた財産のうち①土地、②建物、③株式や公社債などの有価証券、④預貯金、⑤現金─などのほか、宝飾品、骨董品、美術品など金銭に換算できるすべての財産が対象となります。また、日本国内に所在する財産のほか、日本国外の財産も相続税の対象となります。その他、被相続人の死亡に伴い支払われる生命保険金や死亡退職金等も、相続等によって取得したものとみなされ、相続税の対象となります。

相続税を計算するにあたっては、被相続人の死亡時の財産のうち現預金以外の財産は、原則として「財産評価基本通達」というルールに従って現金価値に評価します(相続税評価額といいます)。そこで、現預金を持ったまま相続が起こったケースと、現預金を他の財産(不動産など)に変えて相続が起こったケースと、同じ価値のある財産であっても、相続税計算上の相続税評価額が異なることがあります。

土地・建物の評価

土地は、原則として宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価しますが、その評価方法には、路線価方式(市街地など路線価が定められている地域の評価方法)と倍率方式(路線価が定められていない地域の評価方法)があります。

路線価は公示地価(国土交通省が定めた地点の時価)の8割程度に設定されていますので、理論上は、現預金で時価1億円の土地を購入した場合、路線価方式で評価した相続税評価額は概ね8,000万円となります。ただし、土地の時価(取引価格)は公示地価と完全には一致しておらず、個別の取引事情によって高くなったり低くなったりしますので、必ず8割程度に相続税評価額が下がるわけではありません。

建物(家屋)は固定資産税評価額を1.0倍して評価します。つまり家屋の相続税評価額は固定資産税評価額と同じ金額になります。固定資産税評価額は市区町村が固定資産税などを計算するために決定していますが、時価の7割程度に設定されているので、理論上、現預金で時価1億円の家屋を建築した場合、相続税評価額(=固定資産税評価額)は概ね7,000万円となります。

賃貸用不動産の評価

賃貸用不動産は、さらに相続税評価額が低くなります。貸家(賃貸用家屋・賃貸アパート・賃貸用マンションなど)の敷地となっている土地(貸家建付地)は、その貸家の中に借家人が入居していることで土地の利用が制限されているため、評価額が低くなります。

現預金で時価1億円の土地(貸家建付地)を購入した場合、路線価を時価の8割、借地権割合を70%、借家権割合を30%とすると、貸家建付地の評価額は、1億円×80%×(1-70%×30%)=6,320万円となり、時価1億円と比べて評価額が3,680万円低くなります。

建物(貸家)も相続税評価額が低くなります。


現預金で時価1億円の貸家を建築した場合、固定資産税評価額を時価の7割、借家権割合を30%とすると、貸家建付地の評価額は、1億円×70%×(1-30%)=4,900万円となり、時価1億円と比べて評価額が5,100万円低くなります。

相続税計算上、時価(取引価格)と相続税評価額との乖離が大きい賃貸用不動産を購入すれば、相続財産の評価額が下がる効果がより大きいことになります。しかしながら、時価(取引価格)は変動します。相続税評価額を引き下げる目的で購入した賃貸用不動産の時価(取引価格)が、購入後に下落することも考えられますので、注意が必要です。

都心部のタワーマンションが時価と相続税評価額の乖離が大きい賃貸用不動産として注目されていますが、タワーマンションに限らず、例えば、相続が起こる直前に購入し、相続の直後に売却するなど、意図的に相続税評価額を下げる目的のみで不動産を購入したと認められる場合には、財産評価基本通達に従って評価した評価額ではなく、購入金額を評価額と認定されることがありますので注意しましょう。

相続税対策に有効な収益物件

講師:大谷義武(武蔵コーポレーション代表取締役)

今回は、収益物件を活用した相続税対策について解説します。西岡先生も解説されているように不動産、特に賃貸用の不動産は、時価と比べ相続税評価額が低くなるので相続税対策には非常に有効です。

物件の新築はデメリットが…

相続税対策に適した収益物件の種類としてよく挙げられるのが、所有の土地に新築アパートを建築する方法です。読者の方の中にもご自宅に営業マンが何度も訪れて辟易されている方もいらっしゃるかと思います。確かに、アパートを新築されて相続税の圧縮に成功し、後の賃貸経営も順調に進んでいる方もいらっしゃるでしょう。しかし私は、①ご所有の土地に賃貸需要があるか分からない②その建物と半永久的に付き合う必要がある③サブリース契約がいつまで続くか分からない─の3つの理由で新築アパートをお勧めしません。

①と②を理由に挙げるのは、ご所有の土地の多くが先祖代々引き継がれてきた土地であることが多いからです。相続されてきた土地は場所を選べないことから賃貸需要の有無が分からず、また、この先も子孫に引き継ぐ必要があるなど制約が多いことから、売却などの処分がしづらいという側面があります。

③を挙げるのは、昨今問題となっている、新築時は保証されていたサブリース(一括借上)契約が見直され、家賃の低下とともに収益物件としてキャッシュアウトする可能性が高いからです。これらのことから相続税対策で収益不動産を新築するのは注意が必要です。

中古収益物件のメリット

では、中古の収益物件はいかがでしょうか。ご所有の土地に建築しないため、賃貸需要のある物件を選定することが可能です。また、元々引き継いだ物件でないため、売却などの処分が比較的容易です。また、新築と比べ賃料下落が小さい点も魅力です。

しかし、中古物件にももちろんデメリットがあります。修繕費や購入時の入居者の属性など、目に見えない部分が多いため物件の選定は非常に難しい面があります。また、空室のリスクもあります。西岡先生も解説されているように、相続の直前直後に相続税評価額を下げる目的のみで売買をすると評価減を受けられません。そのため、数年間の保有が前提となります。

相続税対策に収益用不動産を活用するのであれば、物件選定や運営中の高い入居率を実現する管理手法が重要となってきます。そうした優良な中古物件の選定、管理手法を下記拙著やセミナー、無料の個別相談で解説しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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