株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

年末年始のインフルエンザ患者にどう対応するか―出雲医師会の取り組み

登録日: 2019-12-19

最終更新日: 2019-12-19

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

執筆:杉浦弘明(すぎうら医院院長)

島根県では感染症の発生状況を医療機関から毎日報告していただき速報として集計しています(感染症デイリーサーベイランス)。これによりますと2019/20シーズンのインフルエンザ流行は125日から開始しました。昨シーズンの2018/19の流行開始は11日でした。そして医療機関受診者数のピークは26日後の127日でした。これを今シーズンに当てはめて考えると、1231日に患者数のピークが推定されます(下掲)。実際は2学期が終了し冬休みとなるので学校を介しての流行は一旦収まる可能性がありますが、年末年始のインフルエンザ患者数は例年より相当増えると考えられます。通常の医療機関は正月休みのため数日間休診となっていますので、事前に対策が必要かと思われます。

出雲市立の出雲休日・夜間診療所運営に携わっている出雲医師会では1218日担当役員等が招集され年末年始の医療体制についての緊急検討会を開催しました。

その検討内容は、人員増員、駐車場確保、インフルエンザ流行警報発令についての事務担当官との連絡、医師会員としての協力体制、市内の救急医療を実施している他の病院、保健所、出雲市との事前の情報共有をいかに行うか(年始年末時期のインフルエンザ診療に必要な医薬品の流通、在庫の確認)でした。いずれも年末休みの期間のことですので決して簡単なことではありませんが、話し合いとしての意義は十分にありましたことをご報告申し上げます。

(編集部注:WEBメディカルエッセイ[12月19日]からの転載です)

 

 

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top