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特集:COPD早期発見の試み

No.4962 (2019年06月01日発行) P.17

監修: 井上博雅 (鹿児島大学大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学教授)

登録日: 2019-06-03

最終更新日: 2019-05-29

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監修:井上博雅(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学教授)

■監修のことば

閉塞性肺疾患は,呼吸機能検査のひとつであるスパイロメトリーによって1秒率(努力肺活量測定時に最初の1秒間の努力呼出量である「1秒量」を努力性肺活量で除した値)が70%未満である肺疾患の総称であり,その代表的なものとして「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」と気管支喘息がある。たばこ煙曝露が主因であるCOPDは,肺気腫や慢性気管支炎と以前は呼ばれていた。呼吸困難や咳などの症状により生活の質を損なうだけでなく,呼吸器機能の経年低下が大きい上,呼吸器合併症や他臓器併存症も伴いやすく,生命予後が短縮する。40歳以上のCOPD病率は約10%であるが,8割以上は未診断であることが大きな問題である。

禁煙の重要性とともに,軽症例においても薬物療法の有用性が最近明らかとなり,早期発見の重要性が注目されている。そこで今回,COPD早期診断のスクリーニングツールや,健診や肺がん検診の機会を利用したCOPDの早期発見に関して特集を組んだ。

■目次

1 COPD早期発見をめざしたスクリーニングツール
堂嶽洋一,窪田幸司,籾 博晃,井上博雅 (鹿児島大学大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学 *教授)

2 呼吸機能検査を用いた健診によるCOPDの早期発見
尾上あゆみ(熊本大学大学院生命科学研究部生体情報解析学)
大森久光(熊本大学大学院生命科学研究部生体情報解析学教授)

3 肺がん検診を利用してCOPDの早期発見をめざす
藤本圭作(信州大学医学部保健学科検査技術科学専攻生体情報検査学領域教授)

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