社会保険診療報酬支払基金は22日、レセプト審査における一般的な取扱いを示した「審査情報提供事例」を新たに公開した。抗腫瘍薬のフルオロウラシル、解毒薬のレボホリナートカルシウム、代謝拮抗薬のオキサリプラチンの3剤を併用するFOLFOX療法について、食道癌に投与した場合、原則として審査上認めるとしている。
FOLFOX療法は、大腸癌の術後の再発予防に用いる治療の1つ。胃癌に対する投与については、支払基金が2007年、症状詳記等により医学的妥当性が判断された場合、審査上認めるとの見解を示している。
食道癌に対して3剤をFOLFOX療法として投与する場合、オキサリプラチンは85mg/㎡(体表面積)を1日1回静脈内に2時間で点滴投与し、少なくとも13日間休薬。これを1サイクルとして投与を繰り返す。レボホリナートカルシウムとフルオロウラシルでは、レボホリナートとして1回200mg/㎡を2時間かけて点滴静脈内注射し終えた直後にフルオロウラシルとして400mg/㎡を静脈内注射するとともに、フルオロウラシルとして2400mg/㎡を46時間かけて持続静脈内注射する。年齢や患者の状態に応じて適宜減量しつつ、これを2週間ごとに繰り返す。