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先端巨大症[私の治療]

No.4955 (2019年04月13日発行) P.42

波多野雅子 (埼玉医科大学内分泌内科・糖尿病内科)

登録日: 2019-04-12

最終更新日: 2019-07-09

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  • 成長ホルモン(growth hormone:GH)/インスリン様成長因子(insulin-like growth factors:IGF)-1の過剰分泌により,骨・軟部組織,臓器の肥大と代謝異常をきたし種々の合併症を併発する1)。コントロール不良の場合,心血管合併症などの増加により予後不良になるため,治療にてGH,IGF-1を正常化させることが重要である。先端巨大症の97%以上はGH産生下垂体腺腫による。診断にはGHの自律性かつ過剰分泌を証明し,下垂体腫瘍の存在を確認することである。

    ▶診断のポイント

    【症状】

    GH過剰による全身症状と下垂体腺腫としての局所症状がある。GH過剰分泌による特異的な所見として手足の容積の増大,先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆,鼻・口唇の肥大,舌顎の突出,巨大舌など),発汗過多,月経異常,睡眠時無呼吸症候群,不正咬合,耐糖能異常,高血圧,などがある。顔貌変化は緩徐に進行することから,本人や家人が気づかない場合も多いため,過去の写真と比較することも有用である。局所症状としては,頭痛,両耳側半盲などがある。

    【検査所見】

    ①一般検査:血清リン(P)上昇,耐糖能の異常(空腹時血糖やHbA1cの上昇)。

    ②内分泌検査:GHとIGF-1を測定する。GHは脈動的に分泌される。健常者でもGHは上昇するため,GH過剰分泌の判断には注意を要する。IGF-1は健常者の年齢・性別基準値を参照して判定する。ただし,IGF-1は栄養障害,肝疾患,腎疾患,甲状腺機能低下症,コントロール不良な糖尿病などが基礎にあると高値を示さないことがある。

    GHの自律的分泌をみるのに75gブドウ糖負荷試験を行う。健常者はブドウ糖負荷試験によって血中GH値が0.4μg/L未満に抑制されるが,活動性のある先端巨大症ではGHは抑制されない。

    先端巨大症の診断基準ならびに重症度分類については厚生労働省の間脳下垂体機能障害調査研究班によって策定された「先端巨大症および下垂体性巨人症の診断と治療の手引き(平成26年度改訂)」を参照されたい2)

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