株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

中国からの帰国者の日本脳炎ワクチンについて

No.4952 (2019年03月23日発行) P.55

渡辺 博 (帝京大学医学部附属溝口病院小児科教授)

田中孝明 (川崎医科大学小児科学教室講師)

登録日: 2019-03-21

最終更新日: 2019-03-18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 中国で生まれ育った4歳3カ月の女児が日本に帰国し,日本の予防接種スケジュール上で足りないワクチンの接種を求めて受診しました。中国で日本脳炎の生ワクチンを,3歳1カ月時と3歳7カ月時に各1回接種しています。日本脳炎ワクチンに関しては今後どう対処すればよいでしょうか。教えて下さい。
    川崎医科大学・田中孝明先生にご回答をお願いいたします。

    【質問者】

    渡辺 博 帝京大学医学部附属溝口病院小児科教授


    【回答】

    【中国製と日本製の日本脳炎ワクチンの互換性は不明である】

    ①中国製の日本脳炎ワクチン(弱毒生ワクチン)はどのくらい予防効果が持続するのか,②中国製と日本製の日本脳炎ワクチンには互換性があるのか,以上2点がご質問の意図と理解しました。

    まず,中国の国家予防接種プログラムは,弱毒生ワクチン(SA14-14-2株)を生後8カ月および2歳の計2回,または不活化ワクチン(SA14-14-2株)を生後8カ月に2回,2歳および6歳に1回ずつ,計4回の接種スケジュールとしています1)。生ワクチンの予防効果の持続期間に関するデータは限られていますが,単回投与で5~14年と言われています2)3)。したがって,既に生ワクチンを2回接種した本児への追加接種は,しばらくの間不要と考えます。

    一方で,長期の免疫獲得を考慮すると,中国製の弱毒生ワクチンに引き続き,日本製の不活化ワクチン(細胞培養,北京株)で接種の継続が可能であるか,その互換性の有無が問題となります。「互換性がある」とは,接種スケジュールの途中で製剤を変更しても有効性と安全性が保たれることを意味します。

    残り1,090文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top