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【他科への手紙】呼吸器内科→一般内科

No.4929 (2018年10月13日発行) P.51

大藤 貴 (国立国際医療研究センター国府台病院呼吸器内科)

登録日: 2018-10-10

最終更新日: 2018-10-09

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  • 結核症の検査として、クォンティフェロン®や、T-SPOT®.TBといった血液検査が普及しました。総称してIGRA(Interferon-Gamma Release Assays)と呼びます。簡単に言えば、血液検査から「ヒトが結核菌に対する免疫反応をしているか」を判別する検査です。結核菌に感染したことがなければ、免疫反応はありません。つまり、免疫反応があれば、結核菌感染が存在することになります。

    ヒトが結核菌に感染した場合、マクロファージは結核菌を貪食し、抗原情報をTリンパ球に提示します。その結果、Tリンパ球は結核菌の抗原で感作されます。結核感染者の血液をESAT6やCFP-10といった結核菌に特異的な抗原と培養すると、結核感染者の血液の感作されたTリンパ球からIFN-γが分泌されます。結核菌に感染しているかは、この分泌されたIFN-γ(つまりは、結核菌に対する免疫反応)がどのくらいあるかで、ある程度推測できます。これがIGRA法の原理です。

    クォンティフェロン®は、この結核特異的な抗原によって分泌されたIFN-γを、ELISA法で定量的に測定することで、結核菌の感染の有無を診断します。T-SPOT®.TB検査は、結核特異的抗原の刺激によってIFN-γを産生するT細胞の数をEnzyme-Linked ImmunoSpot(ELISpot)法で測定することで、結核感染の有無を判断します。

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