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頭痛,発熱,咽頭痛,歯痛を主訴に 受診した67歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(180)]

No.4921 (2018年08月18日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

池上亜希子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

曽我井大地 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2018-08-16

最終更新日: 2018-08-15

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2カ月前に後頭部痛が出現し,1週ほどで両側頭部に広がったため,近医神経内科にて頭部MRIを施行されたが異常はなかった。さらに1カ月前に発熱と嚥下時咽頭痛が出現し,耳鼻科にて喉頭ファイバーを受けたが,軽い扁桃炎とされた。また,その頃から食事中に両側の歯が痛くなり,軟らかいものしか食べられなくなったため,歯科を受診したところ左の齲歯を指摘され,抜歯するも症状は改善しなかった。近医内科では抗菌薬を処方されたが,いずれの症状にも効果なく当科紹介となった。

頭痛回避のために右側臥位で寝ているという。2カ月で2kg(4%)体重が減った。身体診察では体温37.2℃,血圧115/62mmHg,脈拍105回/分。頭頸部に視診上の異常を認めない(図1)。

一般血液・生化学検査の異常値は,Hb 10.7g/dL,MCV 82.0fL(基準値84.0〜95.0fL),鉄22μg/dL(基準値40〜162μg/dL),フェリチン115.2ng/mL(基準値12〜60ng/mL),CRP 6.0mg/dL,血沈60mm/時。

 研修医の診断:歯性感染症

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