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臨床現場で直面する疑問に答える 成人食物アレルギーQ&A

成人の食物アレルギー診療はこの1冊でマスターできる!

定価:4,620円
(本体4,200円+税)

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著: 福冨 友馬(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 診断・治療薬開発研究室長)
判型: B5判
頁数: 152頁
装丁: 2色刷
発行日: 2019年12月10日
ISBN: 978-4-7849-5713-2
版数: 第1版
付録: 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

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臨床現場の成人食物アレルギーに関する数多くの疑問点を解決できる1冊!

・成人の「10人に1人」は食物アレルギー様の症状があると言われていますが,本書はそのような成人に限定した食物アレルギーの診療の指南書です。

・大好評の既刊本『小児食物アレルギーQ&A』と同様に,食物アレルギー診療のメッカ,国立相模原病院でのメソッドを数多く取り入れています。

・①成人食物アレルギーの基本的知識,②診断,③個別の病態の診断と対処,④診療での注意点という構成です。また,これまでの成人の食物アレルギーの臨床経験から,一般にあまり知られていなくても診療を進めていくうえで重要な事項を適宜“Clinical Pearl”として掲載しています。

目次

Part 1 成人の食物アレルギー診療のための基本的知識
Q1 食物アレルギーとは何ですか?
Q2 非IgE依存性食物過敏反応とは何ですか?
Q3 食物アレルギーの症状は食後何時間ぐらいで起こるのですか?
Q4 成人でも食物アレルギーは多いのですか?
Q5 成人の食物アレルギーの原因となる食物は,どのようなものが多いですか?
Q6 成人の食物アレルギーで起こる症状にはどのような特徴がありますか?
Q7 FDEIAとは何ですか?
Q8 OASとは何ですか?
Q9 どうして子どものときにはなかった食物アレルギーが成人になってから発症するのですか?
Q10 多様性に富む成人の食物アレルギーをどのように整理して理解すればよいですか?
Q11 成人の食物アレルギーの鑑別診断としてどのようなことを知っておく必要がありますか?
Q12 成人食物アレルギーは発症すると,一生良くならないのですか?

Part 2 成人の食物アレルギーをどう診断するか
Q13 特定の食物へのアレルギー症状を訴える患者さんに対してどのように検査を進めていけばよいですか?
Q14 現在特定の食物を除去している患者さんへはどのように対処すればよいですか?
Q15 食物に対するIgE反応を確認する検査にはどのようなものがありますか?
Q16 皮内テストを行う必要があるのはどのような場面ですか?
Q17 確定診断には経口負荷試験が必要ですか?
Q18 症状が起こる食べ物の血液IgE検査とプリックテストが陰性のときはどのように解釈すればよいでしょうか?
Q19 いろいろな食物で症状が起こりますが,IgE抗体はすべて陰性です。どのように考えればよいでしょうか?
Q20 原因不明の食後のアレルギー症状を訴える患者さんに対して問診でどのようなことを聞けばよいですか?
Q21 原因不明の食後のアレルギー症状を訴える患者さんに対してどのように検査を進めていけばよいですか?
Q22 どのような患者さんに食物日記をつけてもらう必要がありますか?
Q23 アレルゲンコンポーネント解析とは何ですか?
Q24 特異的コンポーネントとは何ですか?
Q25 交差反応性コンポーネントとは何ですか?
Q26 アレルゲンコンポーネント解析はアレルギー検査の性能にどのような影響を与えますか?
Q27 食物に対するIgG抗体検査の結果はどのように解釈すればよいでしょうか?
Q28 毎日のように蕁麻疹が出る患者さんがいますが,食物アレルギーの可能性はありますか?
Q29 どのような患者さんを専門医へ紹介するべきですか?
Q30 血液検査で多種多彩な食物抗原に対してIgE抗体が陽性になっている患者に対してはどのように対処すればよいですか?

Part 3 個別の病態への診断と対応方法
Q31 どうして成人では果物アレルギーが多いのですか?
Q32 PR-10による果物・野菜アレルギー患者はどのような特徴がありますか?
Q33 プロフィリンによる果物・野菜アレルギー患者はどのような特徴がありますか?
Q34 GRPによる果物・野菜アレルギー患者はどのような特徴がありますか?
Q35 Gly m 4とは何ですか?
Q36 同じ果物を摂取しても症状が誘発されたりされなかったりするのはなぜですか?
Q37 果物・野菜アレルギーの診断はどのように行えばよいですか?
Q38 果物・野菜アレルギー患者に対する食事指導はどのようにするべきですか?
Q39 スパイスのアレルギーが疑われる患者さんには,どのように検査を進めていけばよいですか?
Q40 ラテックス-フルーツ症候群はどのように診断すればよいですか?
Q41 成人の小麦アレルギーと小児の小麦アレルギーとの違いを教えて下さい。
Q42 ω-5グリアジンに感作された成人小麦アレルギーの特徴を教えて下さい。
Q43 成人の小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの診断には経口負荷試験が必要ですか?
Q44 小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの患者さんは,常に小麦摂取を控える必要がありますか?
Q45 加水分解小麦(グルパール19S)による即時型小麦アレルギーとは何ですか?
Q46 加水分解小麦(グルパール19S)による即時型小麦アレルギーはどのように診断すればよいですか?
Q47 加水分解小麦(グルパール19S)による即時型小麦アレルギーの患者さんは一生小麦が食べられないのですか?
Q48 食物依存性運動誘発アナフィラキシーで原因食物がわからない場合,どのように対処すればよいですか?
Q49 小麦アレルギーでもないのにお好み焼きを食べてアナフィラキシーになった患者さんへの対処方法を教えて下さい。
Q50 甲殻類アレルギーはどのように診断すればよいですか?
Q51 刺身や寿司を食べたあとアレルギー症状が出るのに,魚に対してIgE抗体を認めない場合はどうすればよいですか?
Q52 アニサキスアレルギーの人はすべての魚介類を除去する必要がありますか?
Q53 化粧品の使用で食物アレルギーになることがあるって本当ですか?
Q54 納豆による食物アレルギー患者はどのようにすれば診断できますか?
Q55 食物アレルギーの患者さんが,注意すべき職業や趣味はありますか?
Q56 調理,食品加工業従事者における職業性食物アレルギー患者さんへの生活指導はどのようにすべきですか?
Q57 肉に対するアレルギー症状を疑う場合にはどのように検査を進めていけばよいですか?
Q58 ナッツアレルギーの患者さんは,すべてのナッツを避けたほうがよいですか?
Q59 食品添加物はアレルギーの原因になりますか?
Q60 IgE非依存性の食物過敏反応にはどのように対処すればよいですか?

Part 4 成人の食物アレルギー診療でのその他の注意点
Q61 長期間除去することによって,栄養状態に問題が出ることはありますか?
Q62 成人のアトピー性皮膚炎で食物IgE抗体が陽性である患者さんにはどのように対処すればよいですか?
Q63 食物アレルギーの患者さんは,運動はやめたほうがよいですか?
Q64 食物アレルギーの発作を起こしやすくなる要因は,運動以外にどのようなものがありますか?
Q65 食物アレルギー患者に処方する際に注意を要する薬剤はありますか?
Q66 食物アレルギーの長期管理において,注意すべき基礎疾患はありますか?また,それに対してどのような配慮をするべきですか?
Q67 高齢の食物アレルギー患者さんの診断と管理において注意すべき点について教えて下さい。

巻末資料
資料1 主な果物・野菜の生物学的分類
資料2 成人食物アレルギーの主な原因食物・臨床亜型別の症状と診断方法のまとめ
資料3 Clinical Pearl集

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序文

近年,食物アレルギーを有する乳幼児が増加し,それへの対応が社会問題となっています。しかし,食物アレルギーは決して子どもだけの病気ではありません。「あなたは食べ物へのアレルギーが有りますか?」と聞かれると,成人の10人に1人は「はい」と回答します。実際にそのような方のすべてが真の食物アレルギーであるわけではありませんが,成人でも食物へのアレルギー症状を自覚している人は一般に認識されている以上に多いのが実態です。食物アレルギーは成人においてもcommon disease(ありふれた病気)と言えます。したがって,アレルギー外来はもちろんですが,一般内科外来,時に一般小児科外来においても,食物へのアレルギー症状を訴えて来院する成人患者さんは少なくありません。
しかし,小児に比べると成人食物アレルギーに対する研究は十分に進んでいません。我々が入手可能な成人食物アレルギーに関する医学情報もきわめて限られています。さらに,この疾患を診療できる専門医の数も全国的に不足しています。全国にこの疾患への対応で苦慮されている先生が多くいらっしゃることと思います。
本書は,わが国で初めて成人の食物アレルギーにフォーカスを充ててまとめられたものです。先生方が実地臨床で直面する疑問や問題点を解決できるようにQ(質問)を設定しそれに対するA(回答)を簡潔に記載しました。情報の正確な伝達ということよりも,実地臨床での有用性を意識してまとめました。
私は10年以上前から相模原病院で成人の食物アレルギーの患者さんを専門的に診療してまいりました。わが国で最も多くの数の患者さんを診療してきていると思っています。この領域では,医学的エビデンスは限られています。ですので,成書で書くことができる内容は限られています。しかし,実地では経験則によって対処せざるをえない場面が非常に多いです。本書は,成書には書きにくい診療のノウハウ,経験則での対処方法についても書きました。
なお,本書の内容は,16歳以上の成人患者を対象にして書かれたものです。たとえ同じ疾患であっても,本書の内容(特に疾患に対する対処方法など)をそのまま小児の診療に当てはめることは原則おやめ下さい。子どもは小さな大人ではありません。
この本は医師を対象として書かせていただきましたが,表現は可能な限り平易にしたつもりです。ですので,成人の食物アレルギーのことを詳しく知りたい看護師,保健師,栄養士さんにもお役に立てると思います。この本が多くの方のお役に立てることを祈念しております。

国立病院機構相模原病院臨床研究センター 診断・治療薬開発研究室長
福冨友馬

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