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かかりつけ医のための便秘・便失禁診療Q&A【電子版付】

コモンディジーズの新常識を知って、患者満足度をup!

定価:4,950円
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編著: 中島 淳(横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵消化器病学教室 主任教授)
編著: 前田 耕太郎(藤田医科大学病院国際医療センター 主任教授)
判型: B5判
頁数: 272頁
装丁: 口絵カラー
発行日: 2019年11月10日
ISBN: 978-4-7849-4848-2
版数: 第1版
付録: 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

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◆便秘の有訴者は約450万人と推定されているものの、治療を受けている患者さんは約17万人。また便失禁は500万人と推定されており、人知れず悩んでいる患者さんがたくさんいます。
◆本書は、両疾患のガイドラインをふまえつつ、診断〜治療の知識を1冊にまとめました。
◆Q&A形式で平易に解説。
◆便秘も便失禁もここ数年で治療選択肢が増えていますので、知識のアップデートにお役立て下さい。

目次

便秘編
Q1 便秘の定義は?
Q2 慢性便秘症の分類は?
Q3 慢性便秘症の診断基準は?
Q4 わが国における慢性便秘症の有病率は?加齢による影響は?
Q5 慢性便秘症の警告症状、危険因子、原因となる薬剤、基礎疾患は?
Q6 慢性便秘症と心理的異常の関係は?
Q7 慢性便秘症の長期予後は?(大腸癌の発生リスクを中心に)
Q8 慢性便秘症の病態はどのようなものか?
Q9 慢性便秘症によくみられる併存疾患は?
Q10 便秘型IBSと機能性便秘の違いは?
Q11 患者が「便秘」症状を訴えたとき、どのようなことを聞いたらよいのか?
Q12 身体検査や通常検査はどう進めるか?
Q13 慢性便秘症患者のQOLはどのように測定するか?
Q14 慢性便秘症の初期診療はどのように進めればよいのか?
Q15 慢性便秘症の初期診療の目標は、どこに置くのか?
Q16 慢性便秘症の内服治療薬の特徴と使い方は?
Q17 低い処方継続率を向上させるためにはどうすればよいか?
Q18 新規便秘治療薬のエビデンスと使い分けは?
Q19 慢性便秘症に浣腸、坐剤、摘便は有効か?
Q20 慢性便秘症にバイオフィードバック療法は有効か?
Q21 慢性便秘症に精神・心理療法は有効か?
Q22 慢性便秘症における生活習慣の改善は有効か?
Q23 食事・栄養指導はどのようにすればよいのか? プロバイオティクスは有効か?
Q24 難治性便秘の症状と原因は?
Q25 専門医に紹介するタイミングはどう判断するのか?
Q26 専門施設はどうやって探したらよいのか?
Q27 慢性便秘症の専門的診療は、どのように進められるのか?
Q28 専門的機能検査にはどのようなものがあり、何を評価するのか?
Q29 オピオイド誘発性便秘のメカニズムと治療法は?
Q30 外科治療の適応と治療法は?
Q31 在宅患者、高齢者の生理機能を鑑みた診療のポイントは?
Q32 認知症、フレイルの慢性便秘症にどう対応すればよいのか?
Q33 小児の慢性便秘症・便失禁にどう対応すればよいのか?
Q34 妊婦の便秘症にどう対応すればよいのか?

便失禁編
Q1 どのような症状が出たら便失禁を疑い治療するか?便失禁の定義は?
Q2 実際に便失禁はどの程度の頻度で、どのような人に起こっているのか?
Q3 便失禁に関連する疾患や病態、原因、発症のリスク因子は何か?
Q4 便失禁は、どのような手順で診断、治療を行うのか?
Q5 便失禁の問診では、どのようなことを聞いたらよいのか?
Q6 便失禁の程度や重症度はどのように評価するのか?
Q7 便失禁患者の診察・検査のポイントは何か?
Q8 便失禁の臨床的初期評価で気をつけなければいけないポイントは何か?
Q9 失禁の初期保温的療法選択のコツは?
Q10 便失禁の初期診療の目標は、どこに置くのか?
Q11 便失禁の薬物療法では、何を使用し、何に気をつけるのか?
Q12 便失禁の生活・排便習慣指導では、どういうことを指導するのか?
Q13 便失禁の食事指導では、どういう指導を行うか?
Q14 失禁に良いとされる骨盤底筋訓練とはどういうものか?
Q15 便失禁に対するバイオフィードバックとはどういうものか?またその効果は?
Q16 便失禁に関連して起こるスキントラブルとその対処法は?
Q17 便失禁関連のスキントラブルに予防法はあるのか?
Q18 便失禁ケア用品には、どのようなものがあるか?
Q19 出産後の便失禁に対して、どう対応すればよいか?
Q20 便失禁の初期保存的治療法は、どの程度継続し、効果を判定するのか?
Q21 便失禁患者を専門施設に紹介するタイミングや時期はどう判断するのか?
Q22 専門施設はどうやって探したらよいのか?
Q23 便失禁の専門的診療は、どのような手順で行われるのか?
Q24 専門的検査にはどのようなものがあり、何を評価するのか
Q25 挿入型肛門失禁装具とは、どのようなものか? どのようなときに使用するのか?
Q26 経肛門的洗腸療法とは、どのようなものか? どのような患者に使用するか?
Q27 専門的外科治療には、どのような治療法があるのか?
Q28 専門的外科治療は、どう選択するのか?
Q29 新しい仙骨神経刺激療法とは、どのような治療法なのか?
Q30 直腸癌術後の便失禁には、どう対応すればよいのか
Q31 脊損患者の便失禁の実態は?対応はどうすればよいか?
Q32 認知症・フレイル・寝たきり高齢者にどう対応すればよいのか?
Q33 便失禁と尿失禁の関連はあるのか?
Q34 便失禁患者に対するチーム医療はどう行うのか?
Q35 便失禁患者に対する精神的サポートはどう行うのか?

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序文

「たかが便秘」─少し前まではこれが世の中の一般的な認識でしたが、『慢性便秘症診療ガイドライン2017』が公表され、便秘は“疾患”であり、患者さんのQOLを著しく損なうことが周知されました。しかし、450万人の患者さんがいるにもかかわらず、まだまだ「高血圧」などと比べて、医療者・患者さんの中で疾患としての市民権を得ているとは言い難い状況ではないでしょうか。便失禁もしかりで、「多少の便漏れは年だから仕方ない」という向きがありました。500万人以上の潜在患者さんにスポットをあてるべく『便失禁診療ガイドライン2017年版』が公表されるに至りましたが、便秘以上に患者さんが人知れず一人で悩みを抱えがちです。

本書は、より多くの患者さんに、いまは良い治療法があることを知って頂きたく、なじみの患者さんがもっとも相談しやすい、かかりつけの先生方に向けて解説しました。ぜひ先生方から、お通じのことで困っていることはないかと、日々のご診療の中でご確認をお願いできればと思います。

Q&A形式をとり、基本の「き」から、なるべく平易に解説したつもりです。すでに治療に取り組まれているものの、なかなか患者さんの満足が得られず困っている先生方にもぜひ活用して頂きたいと思います。最近になり、エビデンスのある薬剤や治療法が次々登場し、それぞれの患者さんに合わせた戦略が使えるようになってきました。

ちょっと手に負えないなと思われたときに紹介できる専門施設も掲載しましたので、お困りのときにはお声掛け下さい。みな熱意あふれるメンバーで、患者さんの悩みに寄り添えない者は一人もおりませんので、安心してご紹介頂きたいと思います。


2019年10月   中島 淳

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

・ 197ページ 図3 便失禁多量用軟便パッド

〈誤〉「110mm×260mm」→〈正〉「30cm×56cm」

図3「便失禁多量用軟便パッド」の図説において,アテントSケア軟便安心パッドのサイズに誤記がありました。正しくは30cm×56cmです。

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公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・消化器外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
2022年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科)医の先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問看護、訪問介護、訪問診療体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

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