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在宅酸素療法をイチから学ぶ本 基礎から適応病態別の処方まで

在宅酸素療法のイロハをばっちり網羅!

定価:5,940円
(本体5,500円+税)

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編著: 郷間 厳(堺市立総合医療センター 呼吸器疾患センター長/呼吸器内科部長)
判型: B5判
頁数: 408頁
装丁: 2色刷
発行日: 2018年02月15日
ISBN: 978-4-7849-4742-3
版数: 1
付録: -
  • 若手向けの教育セミナーなどで登壇の多い郷間厳氏が編集・執筆を担当。COPDなど慢性呼吸器疾患の在宅治療・管理に用いられる「在宅酸素療法」について、基礎から適応病態別の処方、併用療法までを網羅し1冊にまとめました。
  • 在宅酸素療法の基礎知識から学びたい若手医師・医療スタッフのほか、在宅酸素療法について学び直したいベテランの先生にもおすすめです。
  • 付録として酸素濃縮装置の性能比較一覧付き。
診療科: 内科 呼吸器内科

目次

第Ⅰ章 低酸素血症と酸素療法
1.低酸素を生じる病態と酸素療法の有用性
 ①低酸素血症が生体に与える影響
 ②生命予後
 ③肺循環系
 ④ヘマトクリット値
 ⑤息切れ
 ⑥運動能
 ⑦認知機能
 ⑧肺機能
 ⑨QOL
 ⑩合併症
2.COPD増加の見通し 79

第Ⅱ章 在宅酸素療法の適応と処方
1.在宅酸素療法の保険適用
2.適応のための評価
 ①パルスオキシメータ
 ②6分間歩行試験
 ③デコンディショニング
 ④作業療法からみた評価
3.処方の実際
 ①安静時,運動時,睡眠時の流量設定
 ②長期酸素療法に用いる供給デバイス( マスク,カニューレなど)
 ③酸素供給装置
 ④加湿装置と加湿方法
 ⑤酸素節約デバイス
4.導入時の患者への説明

第Ⅲ章 各種疾患ごとの長期酸素療法のエビデンス 理解と説明のために
1.慢性閉塞性肺疾患(COPD)
2.肺結核後遺症
3.肺MAC症
4.肺線維症・間質性肺炎
5.肺 癌
6.慢性心不全
7.肺高血圧症
8.睡眠呼吸障害/睡眠時無呼吸症候群
9.CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema)
10.オーバーラップ症候群:COPDと閉塞性睡眠時無呼吸症候群
11.肺内シャント疾患
12.エンド・オブ・ライフケア

第Ⅳ章長期酸素療法と併用したい治療
1.呼吸リハビリテーション
 ①運動療法
 ②作業療法
2.栄養療法
3.感染予防策
4.吸入療法
5.内服薬
6.排痰補助器具

第Ⅴ章 在宅酸素療法をさらにうまく使用するための知識
1.在宅酸素療法の歴史
2.火気取扱いの注意,特にタバコの危険性
3.禁煙できない患者への働きかけ
4.旅行を楽しむために
5.震災等災害時の対応
6.訪問の重要性
7.患者とのコミュニケーションで力になる面接スタイル:動機づけ面接法の紹介
8.多職種連携と医療連携の展開

第Ⅵ章 在宅酸素療法と非侵襲型・侵襲型の陽圧換気療法の比較と併用
1.拘束性換気障害
2.夜間睡眠時呼吸不全
3.高度肥満

第Ⅶ章 在宅呼吸ケア白書より
1.日本の現状と今後
コラム:肺動脈性肺高血圧症を伴う重症COPDへの一酸化窒素投与の有効性
付録:酸素濃縮装置の実際
索 引

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序文

わが国で“HOT”として認知されている在宅酸素療法(home oxygen therapy)は,ほぼ同じ内容で,海外では長期酸素療法(long-term oxygen therapy:LTOT)の用語が用いられています。HOTは1980年代初めに登場し,重症の低酸素血症で苦しむ慢性呼吸不全患者さんの生命予後だけでなく,全身倦怠感や社会活動低下,うつなどにも効果を得て,QOL向上に寄与してきました。COPDなどの慢性呼吸不全に対する薬物治療の進歩は著しいものの,なお治癒は望めません。重症COPDや安静時でも低酸素を合併した結核後遺症などの患者さんにとって,長期酸素療法は欠かすことのできない重要な治療法となってきました。

また,携帯型酸素装置の併用による活動範囲の広がりや,呼吸器専門医だけでなく循環器疾患や神経筋疾患など多領域における利用が拡大した結果,一般実地医家にとっても身近な治療法になっています。そのことを踏まえ,適切な酸素療法の考え方の共有が必要と考えてきました。さらには,患者さんへの適切な処方と同時に,有効な酸素療法のために必要な事柄(禁煙,薬物療法,リハビリテーションなど)も知って頂きたいと感じています。今回,長期酸素療法のパフォーマンスを最大限にできる酸素療法に関連する研究をレビューして,多くの方とより良い酸素療法を行うことを目的に,本書をまとめました。

本書は,医師の皆様にはもちろんですが,訪問看護の皆様や理学療法士,作業療法士,管理栄養士・ケアマネージャーなどの幅広い方々にも,疑問に思ったところを調べて読むような形で使えるものとなっています。お読み頂くと,酸素療法の可能性と限界,そして,なお研究の必要な領域が残されていることにも気づくと思います。思索を広げるための参考文献を見つける手助けにもなるはずです。

酸素療法の今後は遠隔医療の面でも期待され,またこの治療を必要とする高齢者の増加も予測されます。患者さんの想いを感じながら,私たち医療関係者が患者さんとともにケアを推進するとき,本書がこれからの酸素療法の方向性を検討する指針となり,役立つよう願っています。表紙のイラストは,私のそのような気持ちをお伝えして,高 信太郎先生に特別に筆を執って頂きました。

本書の作成に当たり,日本医事新報社出版局の磯辺栄吉郎氏には辛抱強い援助並びにご尽力を賜りました。ここに深く御礼申し上げます。

2018年1月  郷間 厳

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