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汗疹(あせも)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-20
大久保ゆかり (東京医科大学皮膚科学分野教授)
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  • ■疾患メモ

    汗疹は一般に「あせも」と呼ばれ,「汗貯留症候群」である。

    急激かつ多量に汗をかいた場合に,汗管の閉塞により皮表への汗の流出が妨げられ,汗管内に汗が貯留し,周囲の組織に漏出するために生じる。

    乳幼児や小児に好発するが,肥満の成人や高温多湿下で作業する労働者などにも生じる。気温の高い夏季や発熱性疾患で体温が上昇して多量に発汗した場合も発症する。

    ほぼ全身の皮膚にエクリン汗腺が分布し,汗を分泌して,体温を調節している。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    汗管の閉塞部位によって3型に分類される。

    〈水晶様汗疹〉

    角層内で閉塞する場合,透き通ったケシ粒大までの水滴様の小水疱である。周囲に発赤などの炎症を伴わず,自覚症状もない。

    〈紅色汗疹〉

    表皮内で閉塞すると,1~数mm大の紅色の小丘疹や漿液性丘疹が多数生じる()。好発部位は,前額,前頸部,胸部,肘窩,腋窩,陰股部などの間擦部位である。周囲に炎症を伴い,痒みが強いため,掻破して汗疹性湿疹になり,細菌感染を合併して膿疱性汗疹になる。感染が拡大すると膿痂疹や汗腺膿瘍になる。

    14_05_汗疹(あせも)

    〈深在性汗疹〉

    真皮乳頭層や真皮上層の閉塞では,蒼白色の丘疹が多数出現する。熱帯地方や高温下での長時間作業などで発症するが,日本で遭遇することはほとんどない。体温上昇,悪心・嘔吐など全身症状を伴う重症型である。

    【検査所見】

    腋窩や陰股部など間擦部ではカンジダ症,背部などの脂漏部位ではマラセチア毛包炎と鑑別するため真菌検査を行う。

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