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腹膜炎

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
金子 剛 (筑波大学医学医療系消化器内科講師)
溝上裕士 (筑波大学附属病院光学医療診療部病院教授)
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  • ■疾患メモ

    腹膜とは腹腔内および腹腔内臓器を被覆する漿膜であり,その主たる機能は臓器固定・保護機能である。本来無菌である腹腔内において,各種臓器における細菌感染や物理的・化学的刺激による炎症が腹膜に波及する状態が腹膜炎(peritonitis)である。

    経過と程度において,腹膜の有する臓器保護機能が破綻し,他領域の腹膜や臓器に感染・炎症が波及する状態を急性汎発性腹膜炎と呼び,その程度が限定しているものを急性限局性腹膜炎と呼ぶ。

    臓器保護機能を超えない感染・炎症が持続する状態を慢性腹膜炎と呼ぶ。

    治療は原疾患に対する治療が先決であり,緊急処置を要する。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    急性腹膜炎の症状は原因疾患によって多様であるが,主として腹痛を認める。

    吐気・嘔吐などの消化器症状を認める。

    感染・炎症の波及に伴う発熱,頻脈や病勢によりショックを呈することもある。

    【検査所見】

    急性腹膜炎の診断は原因疾患によって異なるため,まず病歴・身体所見から鑑別診断を行うことが重要である。

    理学的所見では圧痛,Blumberg徴候,筋性防御,腸雑音低下が認められる。

    血液検査:白血球増加,炎症反応(CRP)高値が認められる。

    画像検査:腹部単純X線,腹部超音波,腹部CTが用いられることが多く,原因疾患(胆嚢炎,膵炎,虫垂炎など)に応じた所見が得られる。

    腹部単純X線:特に消化管穿孔の場合には,横隔膜下の空気遊離像が認められる。

    結核性腹膜炎・癌性腹膜炎は慢性腹膜炎の代表である。腹水を呈することが多く,腹水細胞診や培養にて診断する。

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