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オンライン診療の指針が完成 慢性疾患を想定、初診は対面診療が原則

No.4902 (2018年04月07日発行) P.21

登録日: 2018-03-30

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厚生労働省は3月30日に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を通知した。情報通信機器(ICT)を用いた診療が発達・普及していることから、医療上の安全性・必要性・有効性等を担保するために必要なルールを盛り込んだ。保険診療と自由診療のどちらも対象としている。

指針(表に概要)は、厚労省の「情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会」が29日に取りまとめたもの。それによると、初診は原則として直接の対面による診療を行う。ただ例外として、在宅医療など、特定の複数医師がチームで診療を行うことを、オンライン診療の前に作成する診療計画で明示している場合などは、全ての医師について直接の対面診療が行われていなくとも差し支えないなどの考えを示した。

オンライン診療が適切な例としては「生活習慣病等の慢性疾患」を挙げ、医師と患者の利便性や、医学管理の継続性、服薬コンプライアンス等の向上を期待した。

■万全のセキュリティ対策を要請

通信環境については「個人情報の保護に最大限配慮するとともに、情報セキュリティに関する対策を講じ、それらを患者・医師・オンライン診療システム提供事業者の三者で合意することが重要」と指摘。具体的には、医療情報システムとの接続を行わないケースと接続するケースに分けて記載した。

接続を行わないケースの場合、患者側端末は個人のスマートフォン等が想定されるものの、そのセキュリティ対策の状況は多様であることから、「オンライン診療システム提供者(医療機関およびオンライン診療システム提供事業者) 側で万全のセキュリティ対策を講じることが必要」とした。接続するケースに関しては、厚労省や総務省、経済産業省が作成した既存の医療情報安全管理関連ガイドラインに沿った対策を行うことを要請した。

なお、具体的なセキュリティ対策については技術革新のスピードが速く、リアルタイムで指針に反映できないことから例示にとどめている。

指針は医師のICTに関する教育についても言及。医療関係団体の研修の受講などにより、ICTの使用や情報セキュリティ等に関する知識の習得に努めることも求めた。

■優良事業者の認定制度を検討へ

29日の検討会では今村聡委員(日本医師会)が、事業者のセキュリティ対策が適切かどうか、医師が判断するのは困難と指摘し、「優良事業者の認定制度をつくり、質を担保したほうがいいのではないか」と提案した。これに対し、厚労省、総務省、経済産業省の担当者は検討する考えを示した。

厚労省は今後、1年ごとをメドに指針を改定していく方針。

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