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(3)3日前から鼻水と咳などかぜ様症状がある22歳女性[特集:備えておくべき重篤疾患の診かた─見落としを防ぐには]

No.4718 (2014年09月27日発行) P.26

編集: 本村和久 (沖縄県立中部病院プライマリケア・総合内科副部長)

登録日: 2016-09-01

最終更新日: 2017-04-21

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  • 1. 初期症状

    特に既往歴・手術歴のない22歳の女性である。3日前から鼻水,咳が出現。いずれも軽度ながら,咽頭痛,頭痛,全身の関節痛,吐き気や1日3〜4回の軟便もみられるようになった。38℃前半の発熱とともに,徐々に全身倦怠感を感じるようになってきた。近くのクリニックに「歩くのも辛い」「早めにかぜを治したい」と思い,受診した。

    2. 考えられる疾患

    内科一般を診る無床診療所でよく遭遇するかぜ症状にも,重篤な疾患が潜んでいることがある。病歴聴取・身体所見から診断を試みたい。「かぜ」=鼻水,咳を伴う全身症状として鑑別を考えてみた(表1)。
     「かぜ」と表現しても,患者の考える「かぜ」は単に体調不良を示していることも多い。症状は,鼻汁,咳,咽頭痛,発熱,頭痛,関節痛,全身倦怠感,嘔吐・下痢など多様であるが,鼻汁を伴う全身症状があれば,ウイルス性上気道炎の可能性が高いと考える。
     本例はウイルス感染症,特にウイルス性上気道炎の症状のオンパレードのように思えるが,落とし穴がないか経過をみていく。

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