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慢性の腹痛と水様便を主訴に受診した61歳男性 [キーフレーズで読み解く 外来診断学(144)]

No.4843 (2017年02月18日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

梶原秀喜 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

大平善之 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2017-02-16

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  • 受診2カ月前からの腹痛,水様便(10回/日),便臭の変化(悪臭)のため 当科を紹介受診した。腹痛は臍周囲から下腹部にかけての疝痛で,排便により軽快する。肉眼的血便はない。体重は測定していないが,ベルトの穴ひとつ分(2.5cm≒2.5kg)痩せた。1年前より牛糞を使った有機農業を行っている。海外渡航歴はない。既往歴,家族歴に特記事項なし。

    身体診察では,体温36.3℃,脈拍69回/分,血圧119/78mmHg。臍周囲から下腹部に軽度圧痛を認める。腹膜刺激徴候なし。

    一般血液・生化学検査では,Alb 3.5g/dLと低下を認めるほかは,炎症反応も含めて正常範囲。便潜血は陰性。腹部CTでは小腸壁の肥厚を認めた(図1)。

     研修医の診断:クローン病

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