株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

2カ月前から増悪する指趾壊疽を主訴に受診した71歳男性 [キーフレーズで読み解く 外来診断学(113)]

No.4776 (2015年11月07日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

近藤 健 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

大平善之 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-09

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 2カ月前から徐々に悪化する指趾の痛みと色調変化を主訴に当部を紹介受診した。既往歴に特記事項なし。喫煙歴は20本/日×53年間。

    身体診察では体温36.7℃,脈拍90回/分,血圧164/94mmHg。両手の2,3,4指は暗紫色を呈し,一部に壊疽を伴っている(図1)。両側橈骨動脈は触知するが,Allen testは両側で陰性。両側足背動脈および左後脛骨動脈は触知不良。

    血液検査の異常値はWBC 16100/μL,CRP 3.4mg/dLのみ。

    *Allen test:橈骨動脈とともに掌動脈弓を形成している尺骨動脈までの循環状態を評価する身体診察。検者が橈骨動脈と尺骨動脈を圧迫して手掌への血流を遮断した後に,尺骨動脈の圧迫を解除し,5〜15秒以内に手掌の赤みが回復する場合を陽性(正常),回復しない場合を陰性とする。


    研修医の診断:Buerger病

    残り599文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    関連物件情報

    もっと見る

    page top