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未破裂脳動脈瘤破裂予測モデルの構築 【日本人では動脈瘤のサイズなどが重要な因子】

登録日: 2016.08.27 最終更新日: 2026.02.21

森田明夫 (日本医科大学脳神経外科主任教授)

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未破裂脳動脈瘤は,成人の数%に発見される頻度の高い病態である。脳動脈瘤は破裂すると,くも膜下出血をきたし,重篤な状況に陥る可能性があるため,発見されると治療すべきか否か,という判断に迫られる。

判断の一助として破裂予測のモデルが構築された。日本および欧米の6つの前向き研究を統合して得たリスクモデルがPHASESである1)。人種,高血圧,年齢,動脈瘤のサイズ,くも膜下出血の既往(ほかの瘤から)と動脈瘤部位が多変量解析から重要なファクターとして抽出された。それぞれのリスクスコアを集計することにより,その患者の5年間のくも膜下出血をきたすリスクを計測できる。本研究では,日本人の脳動脈瘤は欧米人に比較して2.8倍破裂しやすいことを示した。ただし,このようなほかの集団で検証がなされていない予測モデルの信頼性は低い。

そこで,筆者らはUCAS Japanのデータのみを用いて日本人の3年間破裂リスクモデルを構築し,日本人のほかのコホートで検証を行った2)。日本人では年齢,性別,高血圧,動脈瘤のサイズ,部位,動脈瘤不整形(daughter sac)が重要な因子となり,これらの点数を合計することで3年間の破裂リスクを示した。また,このモデルはほかの3つの日本人コホートとよく適合することを証明した。これはTRIPOD type 3の信頼性が高いモデルということができる。今後,治療のリスクモデルも構築し,判断の一助となるように役立てたい。

【文献】

1) Greving JP, et al:Lancet Neurol. 2014;13(1):59-66.

2) Tominari S, et al:Ann Neurol. 2015;77(6):1050-9.

【解説】

森田明夫 日本医科大学脳神経外科主任教授


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