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白内障手術に用いる多焦点眼内レンズのしくみと適応は?

No.4827 (2016年10月29日発行) P.67

中村邦彦  (たなし中村眼科クリニック院長)

登録日: 2016-10-26

最終更新日: 2016-10-25

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  • 白内障手術に使用されるようになった多焦点眼内レンズのしくみについて,ご解説下さい。

    (質問者:埼玉県 I)


    【回答】

    白内障手術の進歩した現在においても,人間の水晶体のように完全な調節機能を持つ眼内レンズ(intraocular lens:IOL)は残念ながら存在しておらず,白内障手術後には多くの場合,遠用,または近用のどちらかの眼鏡が必要になります。

    このような眼鏡への依存度を軽減する目的で開発されたのが多焦点IOLであり,国内においても多焦点IOLによる白内障手術が先進医療として承認を受けて,行われています。多焦点IOLは,調節機能を持つのではなく,眼内に複数の結像をさせるものであり,偽調節によって明視域を広げます(図1)。

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