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有鈎義歯[もっとできる!消化管異物対処法(4)]

No.5222 (2024年05月25日発行) P.12

赤松泰次 (長野県立信州医療センター内視鏡センター長/健康管理センター長/信州大学医学部臨床教授)

登録日: 2024-05-24

最終更新日: 2024-05-22

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症例
60歳代の男性。精神発達遅滞で長期にわたって施設に入所していた。誤って有鈎義歯(部分入れ歯)を飲み込み,咽頭痛を訴えて当院を受診した。頸胸部単純X線検査で咽頭部に有鈎義歯を認めた(図1)1)。CT検査を行ったところ,下咽頭の周囲に気腫がみられ(図2)1),穿孔を伴っていると考えられた。





耳鼻科医と相談の結果,まず内視鏡を用いて有鈎義歯を摘出し,穿孔に対してはその後で対応を考えることとした。身体所見ではバイタルサインは正常で,発熱や皮下気腫は認めなかった。

実臨床tips
鋭利で大きな消化管異物は,摘出術を行う以前から消化管損傷をきたしている可能性があり,術前にCT検査を行って穿孔の有無を確認した。


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