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HPVワクチン接種で医師向け注意事項 - ワクチン副反応問題

No.4707 (2014年07月12日発行) P.9

登録日: 2014-07-12

最終更新日: 2016-11-17

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厚生労働省は4日、子宮頸癌予防(HPV)ワクチンの接種を実施する医師向けの注意事項をまとめたリーフレット案を専門家会議に提示し、了承された。
HPVワクチンは昨年6月に接種の積極勧奨が一時中止された後も、月2000人程度が接種を受けている。
リーフレットでは、外傷を契機として原因不明の疼痛が続いたことがある者や、他のワクチン接種の際に疼痛や四肢の痺れが生じた経験がある者には接種の適否を慎重に判断するよう求めている。ただし、接種前の被接種者とのコミュニケーションに関しては、「十分な情報提供を行う」とした。専門家会議が1月に副反応を「心身の反応」と結論づけたことへの反発も出ているが、被接種者に対する副反応についての具体的な説明例などの記載はない。
桃井眞里子座長は会合終了後、「心身の反応は決して『心因性』という意味ではないが、医師の間でも誤解がある」とした上で、「医師がまず心身の反応の病態を正しく理解してほしい」と強調した。

●勧奨再開判断は再び見送り
この日の会合では、焦点となっている接種の積極勧奨の再開判断は見送られた。桃井座長は「文献や症例を渉猟し、ワクチンの安全性の医学的評価は十分やった」と述べ、現在とりまとめている報告書に基づいて次回以降に再開の是非を判断するとした。

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