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「令和7年版厚生労働白書」第1部をどう読むか?[深層を読む・真相を解く(157)]

No.5285 (2025年08月09日発行) P.56

二木 立 (日本福祉大学名誉教授)

登録日: 2025-08-08

最終更新日: 2025-08-06

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『令和7年版白書』の2つの新しさ

厚生労働省は2025年7月29日、『令和7年版厚生労働白書』(以下、白書)を閣議報告し、公表しました。副題(第1部のタイトル)は、「次世代の主役となる若者のみなさんへ─変化する社会における社会保障・労働施策の役割を知る─」です。

令和7年版白書には、2つの大きな特色・新しさがあります。1つは、副題で初めて社会保障教育と労働施策・労働法教育をワンセットで取り上げたこと、もう1つは主たる読者として「次世代の主役となる若者」(「高校生、大学生、社会人になったばかりの方」2頁)を念頭に置いて、高校生でも1人で読めるよう、平易に書かれていることです。3〜4頁には〈読み方ガイド〉が付けられ、2025年9月頃には厚生労働省のホームページに、第1章を中心にわかりやすくまとめた「別冊版」を掲載する予定だそうです。

例年の白書と比べると、掘り下げ不足気味な記述があり、「参考文献」も付けられていませんが、これは読みやすさを優先した結果と思います。

私は、2025年7月20日の参議院議員選挙で、参政党や国民民主党等が、SNSを駆使して、「社会保険料の引き下げ」をはじめ、社会保障・社会保険制度の意義を否定・軽視して若者の大きな支持を得て躍進したと報じられたことに驚き、若者に対する社会保障教育の重要性を感じていました。

それだけに、令和7年版白書がそのことに正面から取り組んだことは大変時宜にかなっていると思います。以下、紙数の制約のため、社会保障施策・教育を中心に、第1部各章の構成と概略、及び私が注目・共感したか疑問に思ったことを書きます。

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