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発熱と陰嚢の発赤・腫脹を主訴に受診した44歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(280)]

No.5143 (2022年11月19日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

内田 瞬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

塚本知子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2022-11-17

最終更新日: 2022-11-16

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20代から3日前後の発熱,腹痛,陰嚢の発赤・腫脹を繰り返し,7年前に遺伝子検査により丹毒様皮疹で発症する家族性地中海熱と診断された。

コルヒチン1.5mg/日で発作頻度・重症度・罹病期間が改善し,直近2年間は無症状であったが,3日前からの発作はコルヒチン開始後に経験のない高熱であったため救急外来を受診した。アセトアミノフェンで腹痛は改善したが,発熱および陰嚢症状が改善しないため当科紹介受診。

既往歴は虫垂炎術後,下肢静脈瘤がある。内服薬はコルヒチン1.5mg/日,ミヤBM®。喫煙歴,飲酒歴はない。家族歴に特記事項なし。

身体診察では,体温39.5℃,脈拍118回/分,血圧105/71mmHg。腹部に圧痛はみられない。陰嚢の発赤・腫脹・圧痛,および周囲の下腹部と左大腿内側に境界不明瞭な発赤・圧痛を認めた(図1)。

 研修医の診断:家族性地中海熱の再燃

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