株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

更年期障害[私の治療]

No.5111 (2022年04月09日発行) P.46

若槻明彦 (愛知医科大学医学部産婦人科学講座教授)

登録日: 2022-04-12

最終更新日: 2022-04-05

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 更年期に現れる多種多様な症状の中で,器質的疾患に起因しない症状を更年期症状と言い,その中で日常生活に支障をきたす病態を更年期障害と言う。主な原因は卵巣機能の低下,すなわちエストロゲンの低下で,そのほかに身体的変化,精神・心理的要因,環境因子などが複合的に影響しあって症状が発現する。

    ▶診断のポイント

    症状は身体的症状のみならず精神的症状もあり,定まった症状ではなく非特異的症状が多いため診断が困難である。しかし,ホットフラッシュや発汗などの血管運動神経症状は,更年期女性でエストロゲン低下と関連した症状である。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    更年期障害の治療方法には,カウンセリングや心理療法,食事・運動療法,薬物療法がある。病態として,卵巣機能の低下に伴うエストロゲン欠乏が大きく影響するが,精神・心理的要因,環境因子,性格的要因なども関連するため,初診時からのカウンセリングが重要である。認知行動療法が,精神症状のみならず血管運動神経症状にも効果的とのエビデンスがある。また食事・運動療法が,血管運動神経症状や抑うつ症状の改善に有効との報告もある。薬物としてはまず漢方療法,向精神薬,ホルモン補充療法などがあり,個々の症例に対して適切な薬物を選択する。

    残り1,657文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連物件情報

    page top