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小刻み歩行で来院した59歳男性[鑑別診断塾入門(23)]

No.5107 (2022年03月12日発行) P.9

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2022-03-11

最終更新日: 2022-03-09

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【現病歴】X-5カ月,両肩痛を自覚。近医整形外科でセレコキシブ処方。X-4カ月,食事すると嘔気があり食欲がなくなった。X-3カ月,近医で上部消化管内視鏡(GF),超音波検査(US)を施行したが異常はなかった。X-1カ月,前傾で小刻み歩行になった。下肢が動かしづらく臥床がちになった。X-3週,この3カ月で体重が20kg減少したため,精査目的で他院入院。入院4日目には食欲が自然に改善傾向となり心因性が疑われ,漢方薬の処方で退院となった。退院直後はよかったが,X-1週,再び食事がほとんど摂れず,動作もにぶくなり歩行も困難となり当院受診。
<追加の情報>
安静でやや改善。興味の減退はあるが不眠なし。前傾で膝が屈曲位で小刻みすり足。立位時のスタンスは肩幅。排尿に問題なし。肩の痛みは改善なく関節可動域(ROM)すべてで痛みを感じる。
【既往歴】なし。
【内服薬】前医から半夏厚朴湯,セレコキシブ,ドンペリドン
【生活歴】喫煙20本/日×40年。ビール・ハイボールそれぞれ毎日350mL。事務職。
【バイタルサイン】BP 100/64mmHg,PR 58/min,RR 17/min,BT 37.8℃,SpO2 96%(RA),意識清明
【身体所見】頭頸部:無表情ではあるが構音障害,小声なし。四肢:両肩,膝関節に圧痛があり,可動で増強。手指に振戦なし。歩行:前傾で膝を屈曲させた小刻みすり足歩行(スタンスは肩幅)。

 キーワード 
・半年の経過   
・嘔気を伴う食欲不振
・両肩膝関節痛  
・興味の減退  
・体重減少
・前傾で膝を屈曲させた小刻みすり足歩行

考えられる診断は?

A. 血管性パーキンソニズム
B. パーキンソン病
C. 正常圧水頭症
D. 甲状腺機能低下症
E. ACTH単独欠損症

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