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医学教育における診断学教育の展望─エビデンスに基づく医学教育の実践を[プライマリ・ケアの理論と実践(65)]

No.5018 (2020年06月27日発行) P.12

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2020-06-25

最終更新日: 2020-06-24

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SUMMARY
“名人芸”というアートが,“診断学”というサイエンスに昇華され,診断学という学問体系になるためには,診断プロセスにある暗黙知を形式知に変換することが鍵となる。

KEYWORD
暗黙知
経験的に使っている知識であるが簡単に言語化して説明できない知識のこと。一方,言語化されたものは形式知と呼ばれる。マイケル・ポランニーにより命名。

鋪野紀好(千葉大学医学部附属病院総合診療科)

PROFILE

日本内科学会総合内科専門医・指導医,日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医,日本病院総合診療医学会認定医,千葉大学大学院医学研究科博士課程(医学薬学府先進医療科学専攻)修了,マサチューセッツ

総合病院医療者教育学修士過程(在学中)

POLICY・座右の銘

Where there's a will, there's a way.

1 診断のための意思決定 (diagnostic decision-making)

診断のための意思決定は,クリニックや病院,地方や都市などの診療セッティングにかかわらず,医師にとって本質的なスキルであることに疑いの余地はない。診断ができなければ適切な治療に結びつけることは困難であるし,診断エラーを生じることで患者アウトカムに影響を与えるかもしれない。

診断の思考プロセスはアートでありサイエンスである。診断学を極めた匠は,難解な症例であっても適切な診断にたどり着く。それは“名人芸”であり,万人が成しうることができない技と揶揄されることがある。しかしながら,診断に至るまでには,診断戦略があり,論理的な分析がある。匠の技には,言語化されている形式知と,言語化されていない暗黙知がある。この暗黙知を形式知に変えて行くことに,医学教育における診断学教育の展望があると考える(図1)。

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