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急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン2018[ガイドライン ココだけおさえる]

No.4991 (2019年12月21日発行) P.34

高田忠敬 (帝京大学外科名誉教授/急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン作成・出版委員長)

登録日: 2019-12-20

最終更新日: 2019-12-18

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  • 主な改訂ポイント〜どこが変わったか

    1 本ガイドラインは,海外からは「Tokyo Guidelines(TG)」という愛称で親しまれ,診断基準や重症度判定,治療方針を決めるフローチャートなどは世界中の医師たちが参考にする「国際基準」になっている

    2 急性胆囊炎の治療フローチャートにおいて,患者の併存疾患や全身状態(PS)をスコアリングし,リスク判定での規定の一部として治療方針を作成した

    3 Grade Ⅲのリスク判定について,高リスクではないものは,チャールソン指数(CCI)3点以下かつ米国麻酔学会術前状態分類(ASA-PS)2以下,高リスクは,CCI 4点以上またはASA-PS 3以上とした

    4 Grade Ⅲにも厳しい条件のもとに,早期の腹腔鏡下胆囊摘出術(Lap-C)の適応が実現した

    1 総論:2013年(TG13)から2018年(TG 18)への主な改訂点

    最も大きな改訂は,急性胆囊炎の治療フローチャートである。患者の併存疾患や全身状態(physical status:PS)をスコアリングし,リスク判定での規定の一部として治療方針を作成した。さらに,主体的治療である腹腔鏡下胆囊摘出術(laparoscopic cholecystectomy:Lap-C)の安全な手順についての項目を加えた。

    Tokyo Guidelines(TG)18には,スマートフォン用のアプリ(図1)1)がある。診断基準,重症度基準のカリキュレーターがあり,患者の所見で,診断や重症度の判定ができる仕組みになっている。

    残り3,703文字あります

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