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皮脂欠乏性湿疹・貨幣状湿疹[私の治療]

No.4967 (2019年07月06日発行) P.47

久保亮治 (慶應義塾大学医学部皮膚科学教室准教授)

小野紀子 (慶應義塾大学医学部皮膚科学教室)

登録日: 2019-07-05

最終更新日: 2019-07-03

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  • 加齢やわが国特有の入浴習慣,過度の冷暖房使用などを背景に,皮脂や角質水分量の減少に伴い皮膚バリア機能が低下し,外的刺激による炎症が生じて湿疹化した状態が皮脂欠乏性湿疹である。加齢に伴って角質の保湿能が低下した高齢者に多くみられ,冬季など低湿度の環境下で生じやすい。
    貨幣状湿疹は,下腿・体幹・腰臀部を好発部位とし,難治性で再発を繰り返す,円形(貨幣状)の湿疹が特徴である。皮脂欠乏性湿疹や虫刺症,痒疹,接触皮膚炎といった瘙痒を伴う皮疹に続発して生じることが多い。十分な加療が行われなかった場合には,全身に散布疹(id疹)が拡大する自家感作性皮膚炎へ移行することもあるため,注意が必要である。

    ▶診断のポイント

    【皮脂欠乏性湿疹】

    下腿伸側に多く,入浴後にかゆみを生じやすい。乾燥による皮膚の粗糙化,鱗屑の付着から始まり,しだいに亀甲紋様の亀裂を生じ,瘙痒と紅斑を伴うようになる。

    【貨幣状湿疹】

    コイン大〜鶏卵大程度の大きさで,辺縁に漿液性丘疹や小水疱を伴う貨幣状・類円形の紅斑を形成する。強い瘙痒があり,周囲に搔爬痕を伴うことが多い。

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