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■NEWS 外国人患者による未収金、受入病院の2割が経験

No.4954 (2019年04月06日発行) P.67

登録日: 2019-03-29

最終更新日: 2019-03-29

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厚生労働省は3月27日、外国人患者の受入実績がある病院の約2割で診療費の未払い(未収金)が発生しているとの調査結果を公表した。1施設当たりの未収金発生件数は8.5件、平均総額は42万3019円だった。

調査は昨年、都道府県を通じて、全国すべての病院8417施設を対象に実施。昨年10月の1カ月間に受け入れた外国人患者の数や未収金発生の有無などを尋ねた。

回答を得られた3980施設のうち受入実績があった病院は1965施設。その中で372施設(18.9%)が未収金を経験していると回答した。月間発生総額では、1万円以下が58施設、1~5万円が53施設、5~10万円が22施設、11~50万円が54施設、51~100万円が14施設となっており、100万円以上の病院も計21施設あった。

外国人の区分別に全国の未収金発生状況をみると、在留外国人(2430件・5569万円)が最も大きな割合を占める。訪日外国人旅行者は726件・3609万円だった。

訪日外国人旅行者に対する診療価格については、90%の病院で診療報酬点数表を基準に、1点10円(または消費税込みで10.8円か11円)と設定していた。一方、受入患者数が多い病院に限ると、27%の病院が1点20円以上で請求していた。

厚労省は近日中に、外国人患者の受入体制を整備する際に参考となる医療機関向けマニュアルを取りまとめ、公表する。未収金トラブル防止については、医療費概算の事前提示やキャッシュレス対応の推進が盛り込まれる。

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