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内視鏡下鼻副鼻腔手術の術式,器具の進歩

No.4930 (2018年10月20日発行) P.55

藤井博則 (山口大学耳鼻咽喉科)

山下裕司 (山口大学耳鼻咽喉科教授)

登録日: 2018-10-22

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【副鼻腔炎の手術治療において機器や術式の進歩により適応が拡大してきている】

内視鏡下鼻副鼻腔手術は1978年にWigard,Drafらにより発表され,副鼻腔炎,副鼻腔良性腫瘍,一部の悪性腫瘍の第一選択となっている。40年の間に手術支援機器,術式の進歩があり,前頭洞や上顎洞外側においても外切開を加えることなく手術が行われるようになってきた。

外鼻孔から操作を行うため,角度のない篩骨洞,蝶形骨洞に比べ,角度のある上顎洞外側や前頭洞は難易度が高い。近年,endoscopic modified Lothrop procedure(EMLP)1)やendoscopic modified medial maxillectomy(EMMM)2)が広く行われるようになってきた。EMLPは鼻堤を削開することで前頭洞排泄路を前方側方に開大する術式である。EMMMは鼻涙管を内側によけ上顎洞の処理を行う方法である。視野の確保,鉗子の挿入,腫瘍の摘出など,当方法を用いることで可能となる症例も多い。

これらの手術を安全に行う上で器具の進歩があった。イリゲーションシステム,デブリッダーシステム,ナビゲーションシステムなど多岐にわたる支援機器が日々改良され使われている。3D内視鏡や4K内視鏡などのシステムも市販されるようになった。今後も支援機器と術式が改良されることで適応の拡大と合併症の減少が期待される。

【文献】

1) Wormald PJ:Endoscopic Sinus Surgery-Anatomy, Three-Dimensional Reconstruction, and Surgical Technique. 3rd ed. Thieme Medical Pub, 2012, p117-35.

2) Kamel RH:Laryngoscope. 1995;105(8 Pt 1): 847-53.

【解説】

藤井博則,山下裕司 山口大学耳鼻咽喉科 *教授

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