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■NEWS 全日病が医師の働き方改革でシンポ―自見はなこ議員「タスクシェアを抜本的に進めるしかない」

No.4930 (2018年10月20日発行) P.19

登録日: 2018-10-10

最終更新日: 2018-10-10

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全日本病院学会が都内で開かれ、7日には医師の働き方改革に関するシンポジウムが開かれた。医師で日本医師連盟参与の自見はなこ参議院議員(自民党)は「医療サービスを縮小させずに勤務医の長時間労働を改善するためには、タスクシェアを抜本的に進めるしかない」と強調し、新たな医療職種や研修制度の創設を議論の俎上に載せる必要性を指摘した。

講演で自見氏は、医師の業務の中で他職種に分担できる業務割合を調査した厚労省研究班のデータを紹介。それによると、「患者への説明・合意形成」8%、「血圧などの基本的なバイタル測定・データ取得」27%、「医療記録(電子カルテの記載)」14%、「医療事務(診断書等の文書作成、予約業務)」33%、「院内の物品の運搬・補充、患者の検査室等への移送」30%で、これら5業務に医師が費やした平均約240分/日のうち、他業種に分担できるのは約47分(約20%弱)で、看護師に限ると14分に留まった。

自見氏は「政治家として考えなければならないのは、本当の意味でタスクシェア・シフトを進めるには、今の職種の枠組みだけで話し合っていていいのか、ということ」と発言。さらに「新しい職種を作るのか、あるいは今ある職種の方に対する研修制度という新しい枠組みを作るのか、そういうことも議論しないと本当の意味の医師の働き方改革は完成しない。この話は医師、看護師、それ以外の職種にカスケード的に影響するので、抜本的な対策が必要」と強調した。

■前局長の武田氏「何らかの立法措置はするべき」

このほかシンポでは、今年7月まで医師の働き方改革を所管する厚労省医政局の局長を務めていた武田俊彦氏も登壇。武田氏は医師の働き方の議論を進めるにあたり「何らかの立法措置はするべき、と考えていた」と述懐した。座長の神野正博氏(全日病副会長)から、新法の可能性について改めて問われた武田氏は「諸外国では(労働時間規制において)医師は一般の労働者とは異なる扱いをしている例があり、日本でも大学教授やマスコミなどは一般労働者とは異なり、(業態に)ふさわしい法制度があることを踏まえると、立法論があってもいいと考えていた。しかし、これは高度な判断が必要で、今後十分な議論が必要」と説明した。

医師の働き方改革に関する診療報酬上での対応の必要性について神野氏が武田氏に問うと、「診療報酬はコストに応じた報酬を適正に支払うという考え方なので、コストが定まればそれに応じて、とつながるのではないか」と指摘。診療報酬での対応については自見議員も「当然考えなければならない」と強調し、「診療報酬(の交渉)は政治的に大変な局面になるが、そこで頑張るための材料を揃える準備はしている」と説明した。

シンポジウム「どうなる、どうする医師の働き方改革」で講演する自見はなこ参議院議員(上)と前医政局長の武田俊彦氏

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