日常診療での診断のうち7割は病歴で可能である。しかし,それは病歴聴取をうまく行うことが前提である。今回は,病歴聴取で最も重要な「症状分析」について学習していく。
まず,症例をみてみよう。
上記の病歴では7割診断は無理である。症状分析のためには,症状の特徴を様々な側面から検討することが必須で,そのためにはチェックリストを用いると便利である。慣れてくると,頭の中に自然にリストアップされてくるので,チェックリストを参照する必要もなくなる。私が普段愛用しているチェックリストはOPQRSTである。
ここではOPQRSTを使用し,上記の症例について症状分析をしていく(表1)。
残り2,126文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する