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左下腿の痛みとむくみを主訴に受診した48歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(182)]

No.4925 (2018年09月15日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

山内陽介 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

三戸 勉 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

池上亜希子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2018-09-13

最終更新日: 2018-09-12

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受診1カ月前より左下腿腫脹と荷重で悪化する下腿前面の痛みが出現し,単純X線検査で異常を認めないために当科紹介となった。2カ月前に体動で悪化する右背部痛もあったという。当科受診時にはいずれの痛みも軽快傾向であった。

既往歴は右乳癌に対する乳房部分切除術(11年前)。3年前からALP高値を指摘されているが,受診3カ月前の骨シンチグラフィーでは異常を認めておらず,経過観察とされていた。

身体診察では,体温36.5℃,脈拍74回/分,血圧105/76mmHg。左前脛骨部と中足骨部に発赤,腫脹,および複数の圧痛箇所を認める(図1)。

一般血液・生化学検査での異常値は,ALP 1477 IU/L(基準値80~260),Ca 8.5mg/dL(基準値8.8~10.1),Pi 1.9mg/dL(基準値2.7~4.6)のみ。Dダイマー0.7μg/mL(基準値1.0以下)。

 研修医の診断:深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis:DVT)

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