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消化管神経内分泌腫瘍(カルチノイド,NET,NEC)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-13
中里圭宏 (慶應義塾大学医学部内視鏡センター)
緒方晴彦 (慶應義塾大学医学部内視鏡センター教授)
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  • ■疾患メモ

    広義の神経内分泌腫瘍はNEN(neuroendocrine neoplasm)と総称され,NET(neuroendocrine tumor)およびNEC(neuroendocrine carcinoma)に分けられる。NETは核分裂像数,Ki-67により高分化型のNET G1,G2および低分化型NECに分類される(表1)。なお,広く知られていた消化管カルチノイドの名称はWHO分類から削除されている。

    05_50_消化管神経内分泌腫瘍

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    ホルモン症状があるものを機能性NET,ないものを非機能性NETという。機能性NETでは主にインスリノーマ,ガストリノーマ,グルカゴノーマ,VIPオーマに分類され,産生されるホルモンにより症状が異なる(表2)。

    インスリノーマは良性が多いが,他の機能性腫瘍は悪性が多い。

    【検査所見】

    内視鏡:消化管NETでは,内視鏡所見により表面平滑な類円形の粘膜下腫瘍様隆起を認め,黄色調で弾性硬の腫瘤を呈する。増大により陥凹や潰瘍を伴い,2,3型進行癌の形態をとることが多い。確定診断は内視鏡下生検を行い,生検で陰性の場合,EUS-FNAを行う。

    ホルモン症状は各ホルモン検査に準ずる。

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