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機能性ディスペプシア(FD)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2018-07-23
大島忠之 (兵庫医科大学内科学消化管科准教授)
三輪洋人 (兵庫医科大学内科学消化管科主任教授)
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  • ■疾患メモ

    機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD)は,わが国の診療ガイドラインで“症状の原因となる器質的,全身性,代謝性疾患がないにもかかわらず,慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患”と定義されている。

    器質的疾患を除外することで診断される症候群である(次頁図)。

    実臨床のために作成された診療ガイドラインと国際的なRomeⅣ基準では作成された目的が異なり,FDの定義が異なる()。



    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    主要症状により,①食後のもたれ感,早期満腹感を主体とした食後愁訴症候群(postprandial distress syndrome:PDS),②心窩部痛,心窩部灼熱感を主体とした心窩部痛症候群(epigastric pain syndrome:EPS),の2群に亜分類される。

    ディスペプシア症状は,日々変化することもある。

    【検査所見】

    採血検査,内視鏡検査,腹部超音波検査,腹部CT検査などは,全身性,代謝性疾患を除外するために行われ,異常を認めない。

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